「平均積立額2.5倍」の衝撃

こんにちは。K2 College大崎です。

「平均積立額2.5倍」の衝撃、高島屋のネオバンクが新規顧客を獲得できたワケという記事を読みました。

  • 高島屋ネオバンク
  • 「友の会」買物積立サービス
  • 高島屋のスゴイ積立【スゴ積み】
  • おいしい商品券ビジネス

高島屋ネオバンク

「高島屋ネオバンク」とは何ですか?

高島屋が2022年6月に始めた新サービスのようですが、
お得な積立サービスがあったり、スマートフォンのアプリを使ってATMを利用できたり、店舗での支払いもスマホでタッチ決済などができるサービスです。

SBI証券の口座にも連携されるようですね。

「友の会」買物積立サービス

高島屋は日本百貨店協会に加盟しておりますが、協会に加盟している百貨店は、だいだいどこも「友の会」という買物積立サービスの仕組みを導入しており、これは毎月積立てた金額にボーナスがプラスされ、それを買い物に利用できる仕組みになっております。

例えば、10,000円の積立12ヶ月すると、1ヶ月分(10,000円)のボーナスが追加され、1年後の満期時には130,000円分の買い物ができるというものです。

高島屋のスゴイ積立【スゴ積み】

高島屋はこの買物積立サービスを高島屋のスゴイ積立【スゴ積み】としてアプリに搭載したのですが、住信SBIネット銀行にタカシマヤ支店の口座として開設をして、高島屋での買物に利用する「買物残高」としてチャージされます。

その「スゴ積み」の平均積立額が、友の会の約2.5倍に上っているとのことです。

通常、友の会は来店で申し込みをしますので、アプリで申し込みができるという利便性が大きいのかも知れませんね。

同サービスの立ち上げを率いてきた執行役員は、もともと投資を行っていて、金融商品の購買意欲が高い方を新たに取り込めていることがうかがえると述べています。

もともと百貨店を利用していた顧客は女性が圧倒的に多かったのに対して、「スゴ積み」は会員比率が女性6:男性4の割合になっており、男性顧客の比率が相対的に高いとのことです。

また、「スゴ積み」会員の平均年齢は若く、これまで百貨店を利用していなかった新しい層を獲得できたことは良いですね。

おいしい商品券ビジネス

そして、「スゴ積み」の平均積立額が約2.5倍になったということは、それだけ多くの預り金が会社に入ることになるので、会社は将来の売上が増えるだけでなく、そのお金を有効に利用できますね。

そのお金を有効に利用できるとはどういうことですか?

すべての会員が積立額をすぐに利用するわけではないですし、なかには積立していること自体を忘れている方もいるので、会社はその資金を雑収入に入れることができますし、中には、その資金を運用している企業もあるかと思います。

統計的には約8%の商品券は使用されていないとのことですから、約8%の利益が見込めるということです。企業によってはその金額は何十億にもなりますから、おいしいビジネスですよね。

ちなみに、わたくしの古巣の旅行会社では旅行券以外に商品券も発売しておりますが、それでかなりの利益を上げておりますよ。

また、商品券について課税が生ずるのは商品券が商品と引き換えられた時点ですから、益税も得ることができ、2重においしいですね。

ただ、「スゴ積み」はアプリになって平均積立額が約2.5倍になったかも知れませんが、利便性が上がったために、その分、買い物の利用頻度は増えることになるかと思います。それによって、約8%あった未使用率は減るかも知れませんね。

投資家の視点で考える

10,000円の積立を12ヶ月すると、1ヶ月分(10,000円)のボーナスが追加され1年後の満期時には130,000円分の買い物ができるということですから、おいしいですよね。

そうですね。
年利で15.39%、実質利率でも8.333%もあります。

では、投資家としてはどうでしょうか。

もちろん、よく百貨店を利用する方であれば買物積立サービスは利用した方が良いですね。

ただ、前述しましたとおり、ずっと利用されないままになる可能性もありますし、利用したとしても満期後すぐに利用しないのであれば、お金を寝かしたままで働いて貰っていない状態と同じで機会損失となりますから、その点はご注意ください。

購買力を高めるために積立をしているわけですから、
お金には働いてもらって、より購買力を高めた方が良いということです。

なお、高島屋商品券はチケットショップで売却できます。
名古屋市内の換金率が高いところですと96%です。

仮に、買物積立サービスで毎月100,000円を積立し、12ヶ月後に1,300,000円分商品券をチケットショップに売却すれば1,248,000円になりますから、元金1,200,000円を差し引くと48,000円の利益になるということですね。

と、とらぬ狸の皮算用をしてみましたが、買物積立サービスは「会員証・お買物カード」へのチャージとなりますし、商品券の購入も「会員証・お買物カード」からはできないようですから、机上の空論となってしまいました(苦笑)

余談となりますが、「スゴ積みは」、現状、ジェイアール名古屋タカシマヤでは利用できないようですから、東海エリアの方はご注意ください。

まとめ

  • 商品券ビジネスはおいしい
  • 「スゴ積み」は、年利15.39%、実質利率8.333%の投資商品
  • 高島屋をよく利用する方であれば利用した方が良い

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著者プロフィール

大崎真嗣
大崎真嗣
投資アドバイザー

愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。

その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。

自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。

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