リセッション(景気後退)と投資戦術

こんにちは。K2 College大崎です。

先般、リセッション(景気後退)を見越して投資対象を変えるの記事で、リセッション(景気後退)においての利下げは株価は大幅に下落しますから、資産の一部は市場の変動に影響を受けにくいオルタナティブヘッジファンドに分散投資をしておく選択肢について述べましたね。

  • リセッション(景気後退)入りまで時間がある
  • 雇用の急速な悪化に注目する
  • 景気後退までは株価は上昇する

リセッション(景気後退)入りまで時間がある

リセッション(景気後退)入りするのはいつ頃なのですか?

リセッション入り後、6~18ヶ月後に全米経済研究所(NBER)がリセッションと判定しますので正式には将来でしかわかりませんが、以下で、逆イールドが解消していく過程でリセッション(景気後退)に陥っていることを説明しますので、そちらを参考にしてください。

市場は「逆業績相場」へ移行しつつあるの記事では、

市場ではリセッション(景気後退)の指標として10年物国債と2年物国債の利回りを注視しており、2年物国債の利回りが10年物国債を上回る逆イールドが発生してから6カ月から24カ月の間に、リセッション(景気後退)に陥っていることを説明しました。

これをよく見ていくと、逆イールドが解消していく過程でリセッション(景気後退)に陥っていることが確認できるかと思います。

上図は10年物国債から2年物国債の利回りを差し引いた数値を表したもので、この数値がマイナスにあると逆イールド(長短金利差逆転)が発生しているわけですね。

グレーの網掛けとなっているのはリセッション(景気後退)の期間ですが、逆イールドが解消していく過程でグレーの網掛けに突入しているのが見て取れますでしょうか。

現在も1981年以降で深くて長い逆イールド状態が生じている状況であり、先日までは解消の段階に入っておりましたから、リセッション(景気後退)入りも近いと考えておりました。

直近の状況をズームして確認してみると、逆イールド解消が鈍化しており、再び拡大しているようにも見えますね。

そうなのですよね。
これを見ると、まだしばらくはリセッション(景気後退)入りとはならなさそうですね。

雇用の急速な悪化に注目する

雇用統計などはリセッション(景気後退)入りに関係ないのでしょうか。

失業率が上昇していく段階でもリセッション(景気後退)に陥っていることが確認できます。

リセッション(景気後退)を見越して投資対象を変えるの記事で、銀行が企業に対しての融資基準を引き締めていることについて述べましたが、融資を受けられなくなれば倒産する企業は増えますし、失業者も増えます。

現在は、雇用者数の伸びも堅調さを維持しておりますが、今後は雇用の急速な悪化を警戒する必要があります。

ただ、失業率は景気動向に遅れて推移する遅行指数(景気局面や転換点を後から確認する)ですから、こちらは参考程度に留めておいてください。

景気後退までは株価は上昇する

景気後退までは株価は上昇傾向の記事では、モーニングスターの資料を取り上げ、逆イールドから景気後退までは株価は上昇しており、投資するのには適しているとお伝えしましたね。

景気後退までは株価は上昇しているようですから、投資するのには良いタイミングということですね。

そうですね。

ただ、これから長期で積立投資を始めようと考えている方は、株価が下落すればそれだけ安値で仕込むことができるわけですから、景気後退入りしてもそのまま積立投資は続けてください。

まとめ

  • 逆イールドが解消していく過程でリセッション入りしているが、まだ時間がある
  • リセッション(景気後退)入りまでに投資しておこう
  • これから長期で積立投資を始めようと考えている方は、景気後退入りしてもそのまま積立投資は続けてください

自分に合った「投資戦略」をしっかり考え、所有するリソースを効果的に配置したり、移動したりする「戦術」を採っていけば、お金を増やすことができます。

投資家それぞれにあった「投資戦略」や「戦術」の相談は、こちらからご連絡くださいませ。

著者プロフィール

大崎真嗣
大崎真嗣
投資アドバイザー

愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。

その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。

自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。

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