「今こそ長期債を買うべき時」

こんにちは。K2 College大崎です。

16日のブルームバーグに「米ピーク金利が近づいた今こそ長期債を買うべき時-歴史が語る」いった記事が出ておりました。

  • 今こそ長期債を買った方が良い理由
  • 米国債は最終的に利下げを開始したときに非常に有利な資産

動画解説

今こそ長期債を買った方が良い理由

どうして金利のピークが近づいた今こそ長期債を買った方が良いのでしょうか?

ひとつは、米国中央銀行は、インフレ抑制のために政策金利を2022年3月から上昇させて来ましたが、最近の経済指標においてインフレ鈍化が確認できるようになってきたため、積極的な利上げサイクルは終了に近づいているとの見方がなされるようになったからです。

もうひとつは、金利が下がると債券価格は上昇するためにキャピタルゲインが見込めるからであり、短期債よりも長期債の方が得られるキャピタルゲインが大きいからです。

これについては、債券でもキャピタルゲインを得ようの記事で説明しておりますので、そちらで確認してください。

また、ブルームバーグの記事でも短期債よりも長期債の方が高いリターンを得ることができるとのデータが掲載されており、政策金利の最終利上げ直後の長期債(残存10〜30年)のリターンは、3カ月で7%、6ヶ月で10.1%、12ヶ月では12.5%となっております。

債券に分散投資しておこうの記事でも、Newsモーニングサテライトでの「利上げ停止後、債券価格は上昇傾向にある」とのデータを取り上げて、政策金利がピークに達した月(利上げ停止)以後、債券価格は上昇していることが確認できるかと思うと述べていましたね。

合わせて、インフレが収まらないために、まだ利上げが続く可能性もありますが、今のうちに仕込んでおいても宜しいかも知れないと述べておりました。

米国債は最終的に利下げを開始したときに非常に有利な資産

市場では、米利上げは「あと1回」あるとの予想ではなかったでしょうか。

米利上げは「あと1回」? の記事でも述べましたが、市場予想ではそうですが、わたくしはあと2回は追加利上げをするのではないかと考えています。

それでは、長期債はまだ買わない方が良いのではないでしょうか。

わたくしは、米国債への投資妙味が出てきた(投稿日2022.09.02)の記事において、10年債利回りが3%を超えてきたタイミングで、債券投資への投資妙味が出てきていると述べ、

反面、市場の金利が上昇すると債券価格は下落しますから、現在のように金利が上昇していく局面においては、一般的には債券投資にとっては逆風と考えられるとも述べてました。

「TLT」という残存期間20年超の米国長期国債は、株式が下落した際には債券価格は上昇し、ポートフォリオの損失を防ぐのに役立つので、ポートフォリオに加える選択肢と合わせて伝えて来ましたが、

その後も政策金利の引き上げが続いており、TLTの株価は横ばいのままです。

しかしながら、「TLT」は

①過去12ヶ月の分配金利回りは3.01%もありますから保有しているだけでインカムゲインを得ることができます

②先述したとおり、株式が下落した際には債券価格は上昇しますから、リスク分散にもなります

③もし利回りがまた高くなった(債券価格が下落した)としても、もうそれほど利回り上昇(債券価格下落)の余地は残っておりません

から、債券価格が下落したらしたで、安く買い足せば良いだけです。

ブルームバーグの記事にも以下記載がありました。

多くの投資家が、利回りがまた高くなったら「賭けをして買おうとしている。米国債は当局が最終的に利下げを開始したときに非常に有利な資産だからだ」と話した。

「賭け」をするつもりはないですが、「米国債は最終的に利下げを開始したときに非常に有利な資産」には同意です。

まとめ

  • 米国債は「最終利上げ後」に非常に有利な資産となる
  • 今こそ長期債を買うべき時

戦略的にポートフォリオを構築しておりますでしょうか?
今のポートフォリオが自分に合っているか確認したい方は、こちらからご相談ください。

著者プロフィール

大崎真嗣
大崎真嗣
投資アドバイザー

愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。

その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。

自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。

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