TTI・エマージング厳選株式ファンド〜三井住友DSアセットマネジメント

こんにちは。K2 College大崎です。

今回は、「TTI・エマージング厳選株式ファンド」について解説します。

「エマージング」とはどういう意味でしたでしょうか?

「エマージング」とは「発展段階の」「新興の」といった意味を表しますが、
投資においては「エマージング・マーケット」として成長段階の初期に位置する国や地域の市場として、一般に中南米、東南アジア、中国、インド、ロシアなどに投資します。

  • 動画解説
  • 近い将来、新興国・途上国の経済規模は先進国を超える
  • ファンド概要
  • 運用実績
  • 新興国株は先進国株に比べて割安

動画解説

近い将来、新興国・途上国の経済規模は先進国を超える

新興国へは投資しておいた方が良いですか?

長期投資ができる方はポートフォリオに一定割合組み入れておくのが望ましいです。

経済成長の源泉となる人口は、先進国は今後2100年までほとんど変わりませんが、
新興国においては右肩上がりに上昇して行きます。

また、IMF(国際通貨基金)の資料によれば、新興国と先進国の実質GDP成長率(前年比)は新興国の方が高いですし、新興国と先進国の成長率格差も緩やかに拡大していくと考えられております。

物価の違いを調整した購買力平価GDPでも新興国と先進国の差は拡がっていき、2028年には新興国が6割近く占めるようになっていくようです。

そして、ゴールドマン・サックスは世界の株式市場全体に占める新興国の割合は 
2030年で35.6%、2050年で47.4%になると予想しております。

世界経済は、先進7ヵ国(G7)が主導したグローバリゼーションにより大きな成長を遂げてきましたが、近い将来、新興国・途上国の経済規模は先進国を超えるといわれており、 世界経済における主役は変わりつつあリますから、長期投資ができる方は新興国へは投資しておいた方が良いでしょう。

そして、ブログでは米ドルを基軸通貨とする西側諸国と、資源を有するBRICSを中心した国々との二分していくと述べてきておりますが、

先進国は貴金属のような有価物に裏付けされていない紙幣をどんどん印刷して大変なことになってきておりますが、新興国の多くは有価物である資源を有しておりますから、今後も資源を活用した経済成長が期待できますね。

新興国へ投資するとして、このファンドはどのようなファンドでしょうか。

それでは、順に解説して行きますね。

ファンド概要

・トップダウン分析とボトムアップ分析の融合による効率的な運用

新興国株指数のウエイトに縛られず、確信度が高い銘柄に集中投資

投資信託などで組み入れ銘柄を選択する際、まず、マクロ的な視点から経済動向などを分析し、どのような国や地域の資産に配分するかを決定し、その後、その資産配分の中で選択する業種を絞り、その業種の中で最終的に個別銘柄を絞っていく方法が「トップダウンアプローチ」です。

逆に個別企業の財務状況などを細かく分析しながら投資対象をピックアップして、個別企業を1社ずつ選んでいくのが「ボトムアップアプローチ」となります。

このファンドは、この「トップダウンアプローチ」と「ボトムアップアプローチ」を融合して効率的な運用を目指しているようです。

とは言っても、新興国へ投資する投資信託の場合、ベンチマークとして広く利用されているMSCIエマージング・マーケット・インデックスの動きに連動する投資成果を目指すファンドが多いですが、そこはいかがでしょうか。

このファンドは違うようです。

一般的に新興国株指数は中国、台湾、インド、韓国の4ヵ国・地域に偏った構成比率となっておりますが、このファンドは、局面ごとの投資環境を踏まえて機動的に配分比率を変更します。

その時々に応じて確信度が高い銘柄へ集中投資を行うことで、良好なパフォーマンスを目指すようです。

2023年9月末のマンスリーレポートを見てみると、組入上位10カ国・地域や、組入上位10銘柄は以下となっておりました。

2023年6月末と比べると、中国の割合が減って台湾の割合が増えているようですね。

運用実績

パフォーマンスはどうですか?

2023年10月末時点での設定来リターンは-4.44%となっております。
しかしながら、このファンドは2023/08/17に設定されたばかりの新商品ですから、
これからに期待しましょう。

新興国株は先進国株に比べて割安

新興国株に投資する際、バリュエーションが割安な時に投資するのが基本ですが、現在(2023年6月末)、新興国株は先進国株に比べて実績PERが割安な状態となっております。

ピクテの資料において新興国株のPERの水準別にその後の株価騰落率をみると、PERの水準が低いほど、その後の株価上昇率が高くなっています。

2023年6月末の新興国株のPERは13.6倍です。

過去の実績(1995年12月末~2023年6月末)からすると、14倍台~13倍台をつけたときには、株価は1年後の平均で9%、3年後で40%、5年後で73%上昇しておりますから、先進国株に対しても割安な今、投資をして、3年後、5年後のリターンを期待しましょう。

ただ、新興国株への投資にあたっては、高いリターンが期待される反面、政治的安定性や急激な資本移動等によるリスクあることは覚えておいてください。

まとめ

  • 新興国株は、長期投資ができる方はポートフォリオに組み入れておくのが望ましい
  • このファンドはその時々に応じて確信度が高い銘柄へ集中投資を行う
  • 新興国株は先進国株に比べて割安な状態

どのようなポートフォリオを組んで運用しておりますでしょうか?

ポートフォリオの見直し相談も承っております。
希望される方は、こちらからご連絡ください。

著者プロフィール

大崎真嗣
大崎真嗣
投資アドバイザー

愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。

その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。

自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。

この投稿へのトラックバック: https://media.k2-assurance.com/archives/16959/trackback