こんにちは、K2 College 松本です。
今回はソニー生命の終身保険を解説します。ソニー生命と言えば、学資保険が有名ですが、ついでに変額保険や米ドル建終身保険を営業されて加入している人もいるでしょう。ですが、為替リスク嫌いな方は円建商品で契約されていると思います。改めて日本の保険会社の終身保険はどういうものなのか?また外貨に対する認識を再確認して頂けたらと思います。
なんとなく外貨はリスクで抵抗があったので、円建の終身保険に加入しました。
外貨を持たれた事ない方は不安に感じると思いますが、米ドルの方が利率が高いので保険料が4割くらい安く契約できます。変動が合ったとしてもこれだけ安ければ米ドルの方が有利なのは歴然です。
- 動画解説
- ソニー生命の経営体制は非常に優秀
- ごく普通の円建終身保険
- 解約返戻率は25年でたった92%、実質利回りはなんと-0.63%
- 契約はしない。既に契約している人は個別相談してください。
動画解説
ソニー生命の経営体制は非常に優秀
会社概要
ソニー生命は日本の生命保険会社で、ソニーグループ系列です。1979年8月「米プルデンシャル生命(ザ・プルデンシャル・インシュアランス・ カンパニー・オブ・アメリカ)」との合弁で、「ソニー・プルーデンシャル生命保険」として設立された。1980年2月に「ソニー・プルデンシャル生命保険」に、1987年9月に米国プルデンシャルとの合弁解消となり「ソニー・プルコ生命保険」とそれぞれ改称し、1991年4月から現社名。1996年1月にライフプランナーを商標登録し、同年4月にソニーの100%子会社となり、2004年4月にソニー損保、ソニー銀行とともにソニーフィナンシャルホールディングスの傘下に入った。
営業開始:1979年8月10日
事業所:162支店(2021年7月1日時点)
総資産:70兆1,738億円(2020年度)
保有契約高:53兆6,109億円(2020年度)
格付情報
S&P:A+(2021年7月1日現在)
R&I:AA(2021年7月1日現在)
ソルベンシーマージン比率
2,126.6%(2020年度)
身近な会社なので親しみはありますね。
イメージだけで判断するのはダメですが、実際に会社の規模や格付などの評価は高いので健全な会社です。
ごく普通の円建終身保険
契約概要
商品名:有期払込終身保険〔無配当〕
契約年齢:0歳〜85歳
払込期間:5年刻みで選択(年齢によって異なる)
払込頻度:月払、半年払、年払
死亡保険金額:200万円〜7億円
保障内容
- 死亡や高度障害になったときに、保険金を受取ることができます。
商品解説
ごく普通の円建終身保険です。終身保険なので一生涯の死亡保障と貯蓄機能がありますが貯蓄性はとても低いので、貯蓄を目的で契約する必要はありません。また貯蓄機能があることで、死亡保障額に対する保険料が高いことがデメリットです。
パンフレットには以下の5つの特徴が記載されています。
①万一の死亡や高度障害の保障はコスパの良い掛け捨ての「収入保障保険」で備えましょう。
②解約返戻金は長期間元本割れなので有効利用できません。
③割引額もしれれますし、そもそもの保険料が割高なので、意味無し。
④特約付加することで免除の範囲が広がりますが、保険料も高くなります。
⑤契約者貸付は貯蓄機能のある保険(養老保険、終身保険など)には全て付いているものです。
やはり、一生涯の死亡保障が安心できるので加入したいと思うのですが、いかがでしょうか?
一生涯の死亡保障を用意する場合は、死亡保障に対して総支払保険料がいくらになるのか確認してください。次のチャプターで具体的なシミュレーションの数字を見ていきましょう。
保険用語については下記のリンクで詳しく解説しています。知らない方は併せて読んで頂く理解が深まります。
『予定利率』『積立利率』『利回り』とは?
解約返戻率は25年でたった92%、実質利回りはなんと-0.63%
パンフレットに載っているご契約例は以下の通りです。
契約年齢:35歳 男性
死亡保障:1,000万円
保険期間:終身
払込期間:60歳満了
払込頻度:月払
保険料:28,910円
総支払保険料:8,673,000円
<解約返戻金と返戻率の推移>
20年後(55歳):623万円(90%)
25年後(60歳):800万円(92%)
30年後(65歳):834万円(96%)
払込が終わても支払った保険料以上の解約返戻金にはなりません。35年後の70歳時点でようやく支払保険料と解約返戻金が一緒になります。
元本割れのため、実質利回りで計算する意味もないのですが、一応下記の通りです。
<実質利回り>
20年後(55歳):-1.04%
25年後(60歳):-0.63%
30年後(65歳):-0.22%
保険会社に25年間保険料を支払い、5年間寝かせた30年後の利回りは-0.22%と貯蓄性の低さは明らかです。もちろん契約時から死亡保障がありますが、どうせ元本割れしてる状態が何十年も続くなら最初から掛け捨ての収入保障保険で安い保険料で備えて、貯蓄は別で行いましょう。
そして、総支払保険料にも注目してください。1,000万円の死亡保障を購入するために867万円を支払うことになります。最終的に保険会社としては133万円の上乗せしかありません。
ほぼ自分で払ったお金が戻ってくるだけなんですね。。。
はい。一生涯の死亡保障を用意するという点でもコスパ悪いですし、貯蓄や資産形成という目線で考えると魅力は全くありません。少なくとも米ドル建の終身保険にしましょう。
ただ日本の米ドル建終身保険も利率が低すぎて、契約する意味がないので、貯蓄と死亡保障の両立ができる海外の終身保険を選択肢にいれてください。詳しくは下記の入門書をダウンロードして一読ください。
※【入門書】家族のために死亡保障を準備するための入門書
契約はしない。既に契約している人は個別相談してください。
終身保険の特徴は、死亡保障と貯蓄の両立が出来ることですが、日本の保険は
・貯蓄性が低すぎる
・死亡保障に対する保険料が高い
という理由でオススメできません。
既に契約している場合はどうしたらいいでしょうか?
契約内容によって「継続」「減額」「払済」「解約」と適切なアドバイスは変わるので、私に直接ご相談ください。
※直接相談(無料)
まとめ
- 加入するのはやめよう
- 今契約していたら、内容を見て個別に判断するので、お気軽にご相談ください(無料)
- 日本では保障と貯蓄は分けて契約しよう(終身保険はしないで)
また教育資金準備や貯蓄だけが目的の方は、下記の入門書を一読ください。
※【入門書】公的年金に依存しない自分年金を準備するための入門書
※【入門書】子供のためにベストな学資保険に入るための入門書
著者プロフィール
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大学卒業後、東証1部上場の設備会社で現場監督として勤務。
外資系生命保険会社からスカウトされ、2013年1月から生命保険のライフプランコンサルタントとして6年3ヶ月勤務。
また同時期に個人で海外投資も始めましたが、海外投資の情報は少なく信頼できるか判断も難しいので、WEBや知人から沢山の情報を集めていました。 その1つの情報源としてK2のメルマガを購読しながら知識を深めていきました。
そして国内外の保険や投資についてメリット、デメリットを正直に伝えた上でアドバイスをする活動方針に共感し、弊社保険アドバイザーとして2019年4月よりK2 Holdingsに参画しました。
クライアントのマネーリテラシーの底上げをしつつ、日々顧客利益の為に活動しております。
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