こんにちは。K2 College大崎です。
前回、 お金の基礎で【お金の時間的価値】を理解できていない人は資産を減らしているという記事を書きましたが、
弊社へ相談される方でも、「機会費用」や「機会損失」についての視点がない方が少なくありません。
今日、投資するお金は、将来、投資する同じ金額よりも価値が高いという「投資の基本」について理解できてないのですよね。
投資とは、株式、債券、投資信託などの金融資産や不動産、そして事業などに利益を期待して資金を投じることですから、
資金を投じなければ利益を得ることができませんし、資金をひとたび投資に回せば長期的に増やすことができるわけですから、少しでも早く資金を投じた方が良いわけです。
そこで今回は、「機会費用」について解説します。
- 動画解説
- 機会費用
- 複利運用と機会費用
- 投資の開始が遅れることによる機会費用
動画解説
機会費用

機会費用とは、ある選択をした際に、他の選択肢を選ぶことで得られたはずの利益や価値を指します。特に投資の世界では、限られた資金や時間をどのように活用するかが重要であり、最適な選択をすることで将来の利益を最大化することが求められます。
資産を適切に運用しなければ、時間の経過とともに得られる利益が減少する可能性があります。
特にインフレの影響を考慮すると、資金をただ保持しているだけでは価値が目減りするため、機会費用の観点から積極的な資産運用が求められます。
銀行預金 vs 株式投資
銀行預金の利率が0.1%である場合、100万円を預けても1年後に得られる利息は1,000円です。
一方で、同じ100万円を株式投資に回し、5%のリターンを得られるとすれば、年間で5万円の利益になります。
銀行預金を選択した場合、
機会費用 = 50,000円(株式投資のリターン) – 1,000円(銀行預金のリターン) = 49,000円
この49,000円が、より高いリターンを得るための選択をしなかったことによる機会費用です。
時間の経過とともに得られる利益の差は拡大していきますから、早く資金を投じた方が良いですね。
そうですよ。
日本でもインフレに転換してますから、現金を保有するだけでは購買力が低下し、将来的に同じ額で買える商品やサービスの量が減少しますから、早めに運用した方が良いですね。
複利運用と機会費用

機会費用を理解するうえで、複利運用の視点を取り入れることは非常に重要です。
複利とは、投資で得た利益を再投資することで、元本が増え、その元本に対してさらに利息がつくという効果を指します。
例えば、100万円を年利5%で10年間複利運用した場合、約162万円となり、単利運用と比較してより多くの利益を得ることができます。
複利の効果を活かすためには、できるだけ早く投資を始めることが重要です。投資の開始が遅れると、失った複利効果そのものが機会費用となります。
お金は複利で増えていきますから、投資における複利の効果は絶大ですね。
反対に「【お金の時間的価値】を理解できていない人は資産を減らしている」という記事でも説明しましたが、
資金を投資に回さなければ、インフレと利益機会の喪失によってお金の価値は徐々に低下していき、長期的にお金は失われていきます。
大崎さんは2009年のK2参画当初から、ずっと「円安」や「物価上昇のリスク」について述べてきておりますが、実際に円安が進んで、購入するモノの値段が上がってきてますね。
ブログで「最悪を想定し、準備しておいた方が良い」とよく述べていた理由が分かりました。
当初からドルで運用している方は、運用益だけでなく為替差益も得れてますから、
今のところ、物価上昇や機会費用に対してはどこ吹く風ですね。
投資の開始が遅れることによる機会費用

投資を早く始めることが、将来の資産形成においてどれだけ重要かを解説します。
30歳から月5万円を20年間投資した場合と 40歳から月5万円を20年間投資した場合、それぞれ65歳時点における資産金額はどうなるか。
30歳から20年間(月5万円投資)、その後15年間複利運用(年利5%)した場合の
65歳時点の資産額→ 約 4,272万円
40歳から20年間(月5万円投資)、その後5年間複利運用(年利5%)した場合の
65歳時点の資産額→ 約 2,623万円
投資開始が10年遅れるだけで約1,649万円の差が生じることになります。
40歳から運用を開始した方にとって、この約1,649万円が機会費用になります。
積立金額が同じでも、こんなに差が生じるのですね。
複利効果はより長く運用することで、資産成長に大きな影響を与えますからね。
だから、少しでも早く、運用を開始した方が良いのです。
まとめ
- 投資するお金は、将来、投資する同じ金額よりも価値が高い
- 機会費用とは、他の選択肢を選ぶことで得られたはずの利益や価値を指す
- 投資の開始が遅れると、失った複利効果そのものが機会費用となる
資産運用相談を希望される方は、こちらからご連絡ください。
著者プロフィール

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投資アドバイザー
愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。
その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。
自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。
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