2025年、上がった市場・沈んだ市場――「相場の優劣」がこれほど明確に分かれた年は久しぶりだ

2025年(直近1年)の市場を一言で表すなら、「全部が上がった年でも、全部がダメな年でもない。ただし“差”が異常に大きかった年」である。

米国株が堅調だったから安心、世界株が上がったから成功――そんな大雑把な整理では、この1年の本質は見えてこない。
実際には、資源・特定の新興国・欧州・中国の一部が強烈に上昇する一方で、暗号資産、インド、一部テーマ投資は完全に置き去りにされた。

重要なのは、「なぜ当たったのか」を一つの理由で説明しないことだ。
相場は常に、金利・インフレ・通貨・地政学・資金需給といった複数の要因が絡み合った“結果”として動く。
2025年は、その絡み合い方が極端で、「勝ち筋」と「負け筋」がはっきり分かれた年だった。

  • 勝ち組の筆頭は資源――ゴールドと鉱山株が示した「現実回帰」
  • 新興国は一枚岩ではない――ラテン・韓国が勝ち、インドが沈んだ理由
  • 欧州・中国・日本小型――「見放されていた市場」の反転
  • 米国株と世界株――負けてはいないが、主役でもなかった
  • 明確な負け組――暗号資産、インド、テーマ投資の落とし穴

勝ち組の筆頭は資源――ゴールドと鉱山株が示した「現実回帰」

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2025年最大の勝ち組は、疑いようもなくゴールドを中心とした資源セクターだ。

株式が成長ストーリーで評価され、債券が金利で評価されるのに対し、ゴールドは「信用」によって評価される。
そのため、インフレや金利水準だけでなく、通貨の信認、地政学リスク、不確実性の総量といった、数値化しにくい要素が重なる局面で一気に買われやすい。

2025年はまさにその条件が揃った。
金そのものの上昇に加え、鉱山株・資源株・天然資源ファンドへと資金が波及し、リターンは指数を大きく上回った。

ここで重要なのは、「金が上がったから正解だった」という単純な話ではないことだ。
株式中心のポートフォリオに、資源という“性質の異なる資産”を組み込んでいたかどうか。
この1年は、その設計差がリターンとして露骨に表れた年だった。

新興国は一枚岩ではない――ラテン・韓国が勝ち、インドが沈んだ理由

Kippo名古屋が教える!韓国の旗の意味! - Kippo 名古屋

「新興国が強かった」という表現も、2025年には正確ではない。
正しくは、**“新興国の中で、当たった地域だけが異常に強かった”**年だ。

ラテンアメリカ、メキシコ、韓国といった市場は、株価・通貨・資源・需給のバランスが噛み合い、大きな上昇を記録した。
一方で、同じ新興国でもインドはほぼ横ばい、あるいは実質的な負けだった。

ここから学ぶべき教訓は明確だ。
新興国=成長、という雑な期待は投資では機能しない。
人口動態が良くても、経済成長率が高くても、それがすでに価格に織り込まれていれば、リターンは出ない。

2025年は、「ストーリー」ではなく、資金が実際に向かった国だけが勝ったという、極めて投資的な一年だった。

欧州・中国・日本小型――「見放されていた市場」の反転

欧州、ひそかな中国シフト 「石破おろし」の余波で日本素通りも - 日本経済新聞

先進国市場でも、興味深い分化が起きた。

長らく「地味」「停滞」「構造問題」と言われてきた欧州株は、2025年に入り明確な回復を見せた。
特にドイツを中心とする欧州主要国は、米国一強の流れから資金が分散する受け皿となった。

同様に、中国市場も「もう終わった」と見なされていたところからの限定的なリバウンドが目立った。
長期的な評価はさておき、「悪材料が出尽くした市場」が短期的に見直される典型例と言える。

日本市場では、指数よりも小型株が目立った。
これは海外マネーというより、国内要因・需給・再評価が絡んだ動きであり、「国別×サイズ」という視点の重要性を改めて示している。

米国株と世界株――負けてはいないが、主役でもなかった

全世界株vs米国株~S&P500指数に死角はあるか?~ | 楽天証券

誤解してはいけないのは、米国株が悪かったわけではないという点だ。
S&P500も世界株も、1年で見れば十分にプラスであり、資産の“土台”としての役割は果たした。

ただし2025年は、「米国株さえ持っていれば最適解」という年ではなかった。
資源、新興国、欧州といった周辺市場の方が、リターンの角度が鋭かったため、相対的に主役の座を譲っただけである。

この事実は、長期投資家にとって重要だ。
コア資産は裏切らないが、リターンを最大化するのはサテライトである。
2025年は、その差が数字として可視化された年だった。

明確な負け組――暗号資産、インド、テーマ投資の落とし穴

暗号資産(仮想通貨)を始めるその前に!メリットだけでなくデメリットも | ビットコイン・暗号資産(仮想通貨)ならGMOコイン

負けた市場もはっきりしている。

まず暗号資産。
「リスク資産」「次世代」「デジタルゴールド」といった物語とは裏腹に、2025年は資金が明確に離れた。

次にインド。
長期的な成長期待は変わらなくとも、短期的には期待先行・割高感が重く、結果は冴えなかった。

そしてテーマ投資。
バイオのように当たった分野もある一方、木材、栄養、ESG系テーマなどは完全に蚊帳の外だった。

テーマ投資の最大の罠は、「正しいテーマ=儲かる」という誤解だ。
実際には、正しいテーマほど、タイミングを外すと長く報われない。
2025年は、その現実を突きつける年でもあった。

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まとめ

2025年(直近1年)は、
• 資源・ゴールドという“信用不安耐性資産”が圧勝し
• 新興国は選別され、ラテン・韓国が勝ち、インドが沈み
• 欧州・中国・日本小型という“不人気市場”が反転し
• 米国株は堅調だが主役ではなく
• 暗号資産と一部テーマ投資が明確に負けた

という、極めて投資的な一年だった。

この年に問われたのは、相場観でも予測力でもない。
どれだけ分散を“本気で”考えていたか、そして感情ではなく構造でポートフォリオを組んでいたかだ。

相場は毎年、勝ち方を変える。
だからこそ、勝った資産に執着せず、負けた資産を憎まず、
次の1年に向けて、静かに配置を見直せる投資家だけが、長期で生き残る。

2025年は、その事実をこれ以上なく明確に示した一年だった。

著者プロフィール

K2編集部
K2編集部
投資家、現役証券マン、現役保険マンの立場で記事を書いています。
K2アドバイザーによって内容確認した上で、K2公認の情報としてアップしています。

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