上場企業、テレビでよく見る会社、みんなが「いい」と言っている商品、好きなインフルエンサーが使っているもの──
これらを判断基準にして生きる価値観は、一見“安全”で“合理的”に見える。しかしその実態は、常に「消費者」であることを前提に設計されたサラリーマン資本主義の枠組みから一歩も出ていない状態だ。
そこには、自分で考えることも、価値を定義することもない。
あるのは「今、流行っているか」「多数派か」「否定されにくいか」だけだ。
この構造は、投資の世界ではさらに露骨に表れる。
NISA、インデックス投資、海外積立──いずれも本来は“手段”であるはずが、いつの間にか「やっていること自体」が目的化している。
その結果、目的も設計もないまま市場に放り出され、下落局面で迷走し、最後は「やっぱり投資は怖い」「誰も教えてくれなかった」という結論に帰着する。
- 「みんなが使っている」は、思考停止の免罪符でしかない
- NISA・インデックス投資が迷走する本当の理由
- 「年金準備」「学資準備」という言葉が思考を止める
- 海外積立も「始めること」がゴールになっている
- 主体性を失った投資は、必ず他人の餌になる
「みんなが使っている」は、思考停止の免罪符でしかない

テレビCM、SNS、ランキング、インフルエンサー。
これらはすべて「選ばせないため」の装置だ。
・有名企業だから安心
・上場しているから大丈夫
・フォロワーが多い人が勧めているから正しい
こうした判断基準は、一切の思考を必要としない。
自分で調べなくていい、理解しなくていい、責任も取らなくていい。
その代わり、選択の主導権は常に他人に握られる。
この価値観の延長線上にあるのが、「消費者として一生を終える人生」だ。
自分は何も生み出さず、何も決めず、ただ流通している“正解らしきもの”を消費するだけ。
資本主義に参加しているつもりで、実際には資本主義に使われている側に留まり続ける。
NISA・インデックス投資が迷走する本当の理由

NISAやインデックス投資そのものが悪いわけではない。
問題は、目的が一切定義されていないまま始めている人が圧倒的に多いことだ。
・老後資金なのか
・教育資金なのか
・何歳までに
・年何%を
・何年間取りにいくのか
これらが決まっていない投資は、設計図のない建築と同じだ。
相場が上がれば安心し、下がれば不安になる。
下落は「想定外」ではなく、「想定していないだけ」なのに、多くの人はそこを理解していない。
結果として、
「下がったら不安」
「続けていいのかわからない」
「結局、正解がわからない」
という状態に陥り、安心どころか不安を積み立てる投資になる。
「年金準備」「学資準備」という言葉が思考を止める

「将来のため」「老後が不安だから」
この言葉ほど、具体性を奪うものはない。
本来、投資は数字で設計するものだ。
しかし多くの人は、
・なんとなく不安
・周りもやっている
・やらないよりマシ
という感情だけで動いている。
その結果、期待リターンも、許容リスクも曖昧なまま時間だけが過ぎていく。
目的と色が決まっていない投資は、必ず迷走する。
迷走した投資は、最終的に「お金に困らない人生」も「安心」ももたらさない。
海外積立も「始めること」がゴールになっている

海外積立も、構造はNISAと何も変わらない。
契約させることにしか興味がない紹介者、香港IFAでの形式的な契約、そして放置。
・契約した
・口座を作った
・海外に分散した
ここで満足してしまう人があまりにも多い。
HSBC香港口座開設と同じで、「始めた」という事実がゴールになっている。
本来問うべきは、
・どの資産で
・どのリスクを取り
・どの出口で
・どの通貨で使うのか
だが、その設計をする人間はほとんどいない。
結果、海外という言葉だけが独り歩きし、中身のない箱を抱え続けることになる。
主体性を失った投資は、必ず他人の餌になる

自分で考えない人間ほど、
・流行り
・ブーム
・「今だけ」
に弱い。
そして投資の世界では、主体性を持たない資金は必ず誰かの収益源になる。
手数料、スプレッド、商品設計、情報格差。
それらはすべて、「考えない側」から「考える側」へ富を移転させる仕組みだ。
サラリーマン資本主義の価値観のままでは、
投資でも、ビジネスでも、人生でも、
常に“選ばされる側”から抜け出せない。
周りに流されずに自分で考えて判断しないといけないということですね。
そして一番大事なのは何を目的としているのかです。それによって選択する投資先も大きく変わります。
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まとめ
「みんながやっているから」
「有名だから」
「否定されにくいから」
この判断軸を手放さない限り、
どんな投資をしても、どんな商品を持っても、
本当の意味での安心は手に入らない。
重要なのは商品ではない。制度でもない。
自分は何のために、どのリスクを、どれくらい取るのかという設計だ。
サラリーマン資本主義から抜け出すとは、
消費者であることをやめ、
思考し、選択し、責任を引き受ける側に回ること。
投資は、その姿勢が最も如実に表れる分野だ。
だからこそ、ここで主体性を持てない人間は、
人生の他の場面でも同じ構造に縛られ続ける。
──安心は、誰かが与えるものではない。
設計した人間だけが、手に入れられる結果だ。
著者プロフィール

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投資家、現役証券マン、現役保険マンの立場で記事を書いています。
K2アドバイザーによって内容確認した上で、K2公認の情報としてアップしています。
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