ITA(Investors Trust)、RL360、FPI(Friends Provident International)といった海外積立型保険・投資ラッパーは、日本ではしばしば「やってはいけない商品」「情弱向け」「ほぼ失敗する仕組み」と一括りにされがちである。SNSや一部の解説記事では、解約返戻金が元本を下回る事例が強調され、会社名そのものがネガティブな文脈で語られることも多い。
しかし、実務の現場で長年これら3社の契約を精査し、10年以上の運用結果を追跡してきた立場から見ると、結論はそこまで単純ではない。
失敗している契約は確かに多い。だが同時に、明確に成功している契約も存在する。
重要なのは、ITAか、RL360か、FPIか、という会社名ではない。
「いつ始め、何に投資し、途中でどう管理したか」
この一点に、結果のほぼすべてが集約されている。
- ITA・RL360・FPIに共通する「典型的な失敗型契約」
- なぜ3社まとめて「失敗商品」と言われるのか
- K2のクライアントに見られる「勝ち組」の共通条件
- 見直さない人が負け、見直す人が勝つ
- ITA・RL360・FPIは「道具」にすぎない
ITA・RL360・FPIに共通する「典型的な失敗型契約」

3社に共通する失敗パターンは、ほぼ完全に一致している。
第一に多いのが、積立開始時期が遅いケースである。
2018年以降、とくに2020〜2021年に始めた契約は、世界的な株高の終盤で積立を開始し、その直後にインフレと急速な利上げに直面した。複利が効く前に下落局面を迎え、評価額が伸びないまま時間だけが経過する。
第二に、ポートフォリオの中身が不適切、あるいは放置されているケース。
債券ファンド、バランス型、絶対収益型を中心に組まれ、上昇相場でも十分なリターンを得られない一方で、ハイテク株、テーマ型ファンド、金などを何年も見直さずに放置している例も非常に多い。
第三に決定的なのが、途中で一切の判断をしていないことだ。
積立額も配分も開始時のまま固定され、生活キャッシュフローが苦しくなった時点で「もう無理だ」と解約する。この時点で、初期コストだけを支払って終わる最悪の結果になる。
なぜ3社まとめて「失敗商品」と言われるのか

ITA・RL360・FPIが批判されやすい最大の理由は、初期コスト構造が分かりにくい点にある。
初期数年間は、手数料回収の影響で評価額が伸びにくい。この期間だけを切り取って見ると、「最初から損をする商品」に見える。しかし、多くの批判は、
• 初期ユニット期だけを見て
• 10年超の累積ユニット期を無視して
• 商品名だけで結論を出している
という構造になっている。
3社とも本質的には、
長期・株式中心・継続的な管理
を前提に設計された「ラッパー」であり、短期視点・放置前提で使えば、失敗するのはむしろ当然だ。
K2のクライアントに見られる「勝ち組」の共通条件

一方で、ITA・RL360・FPIを使いながら、明確に成果を上げているK2のクライアントが存在する。彼らの共通点は極めてはっきりしている。
第一に、積立開始時期が2010年代前半であること。
リーマンショック後、金融緩和初期に市場へ参加しており、「時間」そのものが最大の味方になっている。
第二に、資産配分が成長資産に明確に寄っていること。
世界株、米国株、テクノロジー、成長株、金などを軸にし、債券や低成長資産に過度に依存していない。
そして第三に、最も重要なのが、
毎年ポートフォリオを見直していることである。
見直さない人が負け、見直す人が勝つ

ハイテク株、テーマ型ファンド、金といった資産は、トレンドの寿命がある。
一度当たったテーマを「当たったから」といって何年も放置すれば、
• すでにピークを過ぎたテーマを抱え続ける
• 新しい成長分野への乗り換えが遅れる
• 結果として全体のリターンが歪む
という事態が起きる。
K2のクライアントで成果を出している層は、
毎年、助言どおりにポートフォリオを調整している。
• 伸び切ったテーマは比率を落とす
• トレンドが変われば段階的に入れ替える
• 金や守りの資産も「持ちっぱなし」にしない
この地味だが継続的な調整こそが、10年単位で見たときに圧倒的な差を生む。
ITA・RL360・FPIは「道具」にすぎない

ここまで整理すると、結論は明確である。
ITA・RL360・FPIは、
使い方を誤れば失敗し、正しく使えば結果が出る
という、極めて運用姿勢が問われる道具にすぎない。
商品そのものが勝ち負けを決めているのではない。
市場環境を見て、定期的に手を入れ続けたかどうかが、すべてを分けている。
誤りに気付いたら、見直して結果がでるようにすればいいだけなので、定期的なチェックが大事ですね。
その通りです。またそのアドバイスを貰える環境にあるかどうかも重要です。
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まとめ
ITA・RL360・FPIに失敗例が多いのは事実である。
しかしそれは、商品が悪いからではなく、
売り方・理解不足・そして放置によって生み出された結果だ。
一方で、
・早い時期に始め
・成長資産を軸にし
・積立額を調整し
・毎年ポートフォリオを見直す
この条件を満たした契約は、現実として市場平均を大きく上回る成果を上げている。
そして何より重要なのは、
K2のクライアントには、実際に勝っている人がいる
という事実である。
商品名で投資を判断する時代は、もう終わっている。
これから問われるのは、
長期投資を「構造」と「管理」で運用できるかどうかだ。
著者プロフィール

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投資家、現役証券マン、現役保険マンの立場で記事を書いています。
K2アドバイザーによって内容確認した上で、K2公認の情報としてアップしています。
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