こんにちは。K2 College大崎です。

以前、「コア・サテライト戦略」で運用するというコラムを掲載しました。

「コア」部分は安定的にリターンを得られる資産クラスで運用し、「サテライト」部分はリスクをとって大きなリターンが狙える資産クラスで運用する戦略のことです。

「コア」部分に減らさない資産クラスを加える

ファイナンシャル・アドバイザーとしては、「コア」部分には安定的にリターンを得られる資産クラスに加えて、できれば減らさない資産クラスを加えた方が良いと思います。

近い将来、ある程度のお金が必要な方や、大きなリターンは狙いたいけれどもお金を減らしたくないという方は一定数いるかと思いますので、そのような方には特に適しているかと思います。

いや、お金を減らすことなく大きなリターンも狙えるならば、ポートフォリオに組み込みたいと考える方は多いのではないでしょうか。

必要な時にお金が足りないということは避けなければならない

お金が必要なライフイベントでお金が足りないということは避けなければなりませんから、まずは減らないということを優先して考えるべきです。

ここ数年は株価上昇が続きましたから、主要株式指数などに投資をする方が随分と増えました。

もちろん、日本では可処分所得は減る一方ですし、公的年金も減り続けますから、投資を始めることは大賛成です。

しかしながら、個々人に適した投資があるにも関わらず、猫も杓子も米国株や世界株などの主要株式指数に投資するというのは疑問に思います。

また、金融機関の口車に乗り、退職金の2,000万円などをそのまま投資信託に投資して、大切な資産を溶かしている方がいるというのもよく聞く話ですね。

ライフイベントを迎えるタイミングというのは人それぞれですが、株式などの価額が大きく変動する資産クラスで運用しており、ライフイベントを迎えるタイミングで株価が大きく下落したらどうでしょう。

減った資金でライフイベントに対応できますでしょうか。

もちろん、個々人によって置かれている環境は異なりますし、ライフイベントや投資戦略も様々ですから、すべての方が「コア」部分に減らさない資産クラスを加えて運用すべきと言うつもりはありません。

ただ、少なくとも近い将来、お金が必要なライフイベントを迎える可能性のある方や、大きなリターンは狙いたいけれどもお金を減らしたくないという方は選択肢のひとつとして考えてみてください。

預貯金だけだとお金は減っていく

こう言うと、それは「預貯金で良いではないか」と考える方もいるでしょう。

ただ、すでに日本においてもインフレが進行してきておりますので、預貯金にしておくだけではお金が目減りします。

今朝も日経新聞にインフレでお金が減っていく旨が掲載されておりましたが、例えば2%の物価上昇率が毎年継続した場合、現在1,000万円の現金は、10年後には820万円、20年後には672万円の価値になってしまいます。

2%の物価上昇率が10年も継続するとは限りませんが、逆に10月の天候による変動が大きい生鮮食品を除いた消費者物価指数は3.6％（対前年同月比）まで上昇しておりますから、預貯金だけの方は、収入が増えなければ資産は減り続けるだけです。

ですから預貯金ではなく、増える可能性のある資産クラスで運用した方が良いのです。

著者プロフィール

大崎真嗣

投資アドバイザー

愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。

その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。

自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。

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