投資におけるリスクを理解して、「こんなつもりではなかった」を避ける

こんにちは。K2 College大崎です。

先般は、自分に合ったポートフォリオを組んでますか?の記事で、将来に向けて必要な金額を準備するためには、金融商品ごとの「リスク」と「リターン」を踏まえて自分に合ったポートフォリオを組むことがとても重要との見解を示しました。

しかしながら、投資している方には、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)といった投資信託だけで運用している方も少なくないので、今回はeMAXIS Slim 米国株式(S&P500)で運用した場合、将来の受け取り金額はどうなるかをシミュレーションしてみます。

  • eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)で運用すれば、20年で約2.97倍になる計算
  • 「リターン」だけでなく、「リスク」を理解した上で投資すべき
  • 大切なのは、お金が必要なタイミングで目的とした金額があること

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)で運用すれば、20年で約2.97倍になる計算

eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は設定日が2018年7月3日で、まだ3年間しか実績がないため、楽天証券研究所が作成した過去30年のリスク・リターンのデータの「S&P500(円)」を利用します。

ちなみに、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)もS&P500指数(配当込み、円換算ベース)の値動きに連動する投資成果をめざす投資信託です。

以下条件でシミュレーションしたところ、

初期投資額:0円
毎月の積立額:5万円
積立期間:20年

20年後には、3,560万円になっている試算となりました。
積立元本は1,200万円ですから、20年で約2.97倍になる計算ですね。

ちなみに、積立期間だけを変えて計算した場合、それぞれの金額は以下のとおり。
少しでも早く始めた方が良いですね。

25年:60,953,314円
15年:19,797,431円
10年:9,954,034円

「リターン」だけでなく、「リスク」を理解した上で投資すべき

「リターン」だけでなく、「リスク」を理解した上で投資すべきの記事で、投資においての「リスク」とは、下記を指すことが一般的で、

「値動きのブレ幅」
「ボラティリティ」
「標準偏差」

リターンは、約68%の確率で±1標準偏差内に収まるいうことを説明しました。

今回、eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)のリスク/リターンはそれぞれ18%/9.5%でしたから、
eMAXIS Slim米国株式(S&P500)のリターンは、-8.5%~+27.5 %の範囲に約68%の確率で収まるということですね。

これを先ほどシミュレーションした20年後の金額で考えるとどうなるか。

上で掲載したシミュレーションのグラフを見てください。

想定リターンは35,596,177円になっておりますが、
+1σでは499,599,303円、−1σでは5,777,070円になっているのが確認できるかと思います。

これは、積立元本1,200万円が20年後に約68%の確率でこれらの金額になる可能性があるということです。

積立元本1,200万円が499,599,303円になればラッキーですが、5,777,070円になったらどうします?

こういったことを回避するために、自分に合ったポートフォリオを組んで運用していくことが大切なのです。

大切なのは、お金が必要なタイミングで目的とした金額があること

わたくしのブログやK2 Collegeの記事を読んでいただいている方は、「リスクが低い運用」とか「リスクが低いファンド」という言葉をよく目にするかと思います。


また50代になったらリスクが低い運用に移管していった方が良いということもよく書いております。

それは、前述したシミュレーションのように、リスクが高い運用をしていると資産を大きく減らしてしまう可能性もあるからです。

リターンばかりに目が行ってしまうのは理解できますが、大切なのはお金が必要なタイミングで、目的とした金額があることです。

先般、【積立投資の出口戦略】これまで積立した分は下がる前に売って、リスクが低い資産へ移管するという記事も書きましたが、すでに纏まった資産となっている方は、下がる前に売って、リスクが低い資産へ移管しておきましょう。

下のポートフォリオは、昨日、投資家へ提案したものですが、
これらのような極めてリスクが低いファンドで運用することも可能です。

まとめ

  • 大切なのは、お金が必要なタイミングで目的とした金額があること
  • 「リターン」だけでなく、「リスク」を理解した上で投資すべき

将来に向けて必要な金額を準備するためには、金融商品ごとの「リスク」と「リターン」を踏まえて自分に合ったポートフォリオを組むことはとても重要です。

自分に合ったポートフォリオを組みたい方はこちらから連絡ください。

著者プロフィール

大崎真嗣
大崎真嗣
投資アドバイザー

愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。

その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。

自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。

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