ELN(株式連動債)とは

こんにちは。K2 College大崎です。

今回は、ELN(株式連動債)について解説します。

  • 動画解説
  • ELN(株式連動債)とは
  • 投資元本を守りながら、債券に比べて高いリターンを得る
  • 参加率とは

動画解説

ELN(株式連動債)とは

ELN(Equity-Linked Note、株式連動債)は、債券の安定性と株式市場の成長ポテンシャルを組み合わせた金融商品です。

主に元本保護を基本としつつ、株式や株式指数の値動きに連動するリターンの可能性が提供される点が特徴です。

一般的にELNは、固定利付債券部分と株式オプション部分を組み合わせることで構成されます。例えば、債券部分が満期時の元本を確保し、株式オプション部分が市場の上昇時に追加の利益をもたらす仕組みです。

以下は「米ドル建ゴールドマン・サックス社債/米国テクノロジー株式指数ファンド」のイメージ図ですが、

ゴールドマン・サックス外債は割引債として発行され、満期償還時に元本確保を目指す安定運用部分と償還額の上乗せをねらう積極運用部分からなります。

そして、積極運用部分には米国テクノロジー株式指数のコールオプションの買い建てが組み込まれています。

10,000ドルのELNでは、8,000ドルをストリップ債の購入に使い、残りの2,000ドルをコールオプションに投資することで、リスクを限定しつつ株価の上昇に参加する形です。

仮にオプションが無価値となっても、債券部分が満期時に元本10,000ドルを保証します。

ELNはリスク許容度が比較的低い投資家にとって、魅力的な商品ではないでしょうか。

そうですね。
満期まで保有すれば元本は保証されるわけですし、積極運用部分で株式市場の成長の恩恵を受けることもできます。

投資元本を守りながら、債券に比べて高いリターンを得る

ELN(株式連動債)は、元本保証を前提にしながら、株式市場のパフォーマンスによって追加的な収益を得る可能性を提供する金融商品です。

一般的な債券は、金利が固定されているため安全性は高いものの、大きなリターンは見込めません。
一方でELNは、債券部分が元本保全の役割を果たしつつ、株式市場の値上がりを活用することで、通常の債券より高いリターンが期待できます。

例えば、ELNはストリップ債を基盤としており、これが満期時の元本を確保します。残りの資金は株式オプションに投資され、連動する株価や株式指数が上昇すれば追加の利益が得られます。

例えば、10,000ドルの投資のうち、8,000ドルが元本確保用の債券購入に使われ、2,000ドルが株式オプションに投資される構成です。このオプションが有効となれば、投資家は株価上昇分に比例したリターンを得られます。

ELNの最大の魅力は、株式市場の上昇局面ではリターンの可能性が高まり、下落局面では元本保護が働くことです。

株式市場に対して強気の見通しを持つが、リスクを抑えたい投資家にとって優れた選択肢となります。

満期日前に売却する場合はどうなりますでしょうか?

ELNのリターンは満期時に確定するため、途中で売却すると元本割れとなる場合があります。

参加率とは

参加率(Participation Rate)とは、ELN(株式連動債)において、株式や株式指数の値上がりに対して投資家がどの程度の割合で利益を得られるかを示す指標です。

参加率が100%の場合、株価が5%上昇すれば、ELNのリターンも5%増加します。

例えば、参加率80%のELNがあるとします。この場合、原資産である株式が5%上昇しても、投資家が得られるリターンは4%に留まります。これに対して、参加率が90%のELNであれば、同じ5%の株価上昇で投資家のリターンは4.5%となります。

参加率は、ELNの設計や市場環境、リスク水準によって変動し、投資家にとって重要な判断基準です。

具体例として、10,000ドルを投資する場合、8,000ドルは元本確保のためにストリップ債へ、残りの2,000ドルは株式オプションに充てられます。

オプションが満期時に株価とともに上昇した場合、その利益が参加率に基づいて計算されます。
例えば、S&P 500が10%上昇し、参加率が90%であれば、投資家は9%のリターンを得ることになります。

なお、参加率はELNの魅力を左右する要素ですが、レバレッジやヘッジの使用により、さらに複雑なリターン構造を取ることもあります。

御社が紹介している「元本確保型ファンド」で、参加率が100%を超えているものがあったかと思いますが。

例えば、こちらの商品ですね。
今回解説したELN(株式連動債)とは仕組みは少し違いますが、参加率は124%と高いですね。

まとめ

  • ELN(株式連動債)は、固定利付債券部分と株式オプション部分を組み合わせる
  • 満期時の元本を確保し、市場の上昇時に追加の利益をもたらす
  • 参加率は株式や株式指数の値上がりに対して連動する

投資戦略は人それぞれです。
ぜひご自身の目的に合った投資戦略で、お金を得てください。

投資のご相談は、こちらからご連絡くださいませ。

著者プロフィール

大崎真嗣
大崎真嗣
投資アドバイザー

愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。

その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。

自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。

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