人口から見る将来の年金制度や日本経済の危うさ

こんにちは!K2 Collegeの半野です。

今回は少し違う視点から投資、資産運用を考えるということで検証していきます。

厚生労働省が発表した人口動態統計(概数)によると、2022年に生まれた赤ちゃんの数(出生数)は、前年より4万3169人少ない79万9728人だった。1899年の統計開始以来、初めて80万人を割り込んだ。出産期に当たる世代が減少していることに加え、新型コロナウイルス感染症の拡大で結婚や妊娠をためらったり、先送りする人が多かったとみられる。

先日このニュースが大きな話題になっていました。ただ日本は少子高齢化がずっと継続しており、マスコミや議員がいまさらの大騒ぎをしているわけですが、人口動態はそう簡単に変わるものではありません。解決するのにも時間がかかる問題です。今世紀中の解決は難しいのではないでしょうか。

少子高齢化が進んで、人口も減少しているのは分かっているのですが、それが経済とどんな関係があるのかまではピンときません。

他の国の人口も見ながら、確認してみましょう。

  • 各国の人口ピラミッドはどうなっているのか
  • 国の経済力には若い世代が多いことが重要になる
  • 人口動態から見える今後の日本
  • 自分の年金は自分で作る必要がある

各国の人口ピラミッドはどうなっているか

人口をチェックしてみましょう。人口の分布が分かる人口ピラミッドを見ていきます。これが現在の日本。45歳から54歳の世代が一番多いことが分かります。

※populationpyramid.netから

次に昨日の記事で話題にしたフィリピン。

そしてこちらがインド

ちなみに経済大国アメリカと中国を見てみましょう。

いかがでしょうか。特にフィリピンとインドですが、見事な「分銅型(文鎮型)」の人口ピラミッドです。子供や若者の人口が多いという理想的な形をしています。よく『一大経済圏としてASEANの今後の成長が見込まれる』と言われていますが、実はASEAN諸国の人口ピラミッドもこのようないい形をしている国が多いのです。(シンガポールとタイは別ですが・・・)

国の経済力には若い世代が多いことが重要になる

その国に子供や若者の人口が多いと、国にどのような影響を与えるでしょうか。以下のような経済サイクルがうまく機能していくと考えていいでしょう。

子供が成長していく→成人していき新たな働き手となる→収入を得て国に税金を納める、さらに消費活動が発生する→国内での内需が潤う  

このようなサイクルで経済活動が国内で回っていきますので、国の経済力そのものが上昇することになります。もちろん、その国特有の政治の問題、宗教問題など様々な要素も絡まってきますから一概に全部が全部、当てはまるとは言えません。しかし、少なくとも若い世代の人口が多いということは、経済発展の条件の1つとなるのです。そう考えた場合、インドやASEAN諸国関連のファンドを、投資のポートフォリオに組み込むというのは、中長期投資には適しているということになります。

若い人が新たな働き手になって税収や消費が増えていくのですね。

人口は経済のサイクルの重要な起点となるので、国の経済力に大きな影響を与えます。

人口動態から見える今後の日本

一方、日本はどうでしょうか。こちらは2050年の人口ピラミッドの予想図です。

見て分かる通り、若い世代の人口の割合が少なくなり、高齢化社会がより一層進むことになります。その場合、考えられるネックはどのようなものになるでしょうか。

1.社会保障費が増大、税収減→税率アップ?
働き手が少なくなり高齢者が増えますので、現役世代の社会保障部分の費用負担が増えることが、考えられます。また税収もそれに伴って減少していくことでしょう。そうなれば税収を維持するため、所得税や消費税、さらには他の税金の税率が上がることも考えられるわけです。

2.年金制度の維持が難しい
年金ですが払った分だけもらえるというシステムになっていればいいのですが、残念ながら日本はそのようになっていません。現在の人口の状況では、今後受給者が増える一方で、支払う側の人数が減少しています。そうなれば受給額や受給年齢、そして支払額にも影響してくることが必至です。

3.内需が一層落ち込む
高齢者が増えると、消費意欲も若い時ほどではなくなります。消費する人口も金額も減少することになるので、国内消費は落ち込んでいくことでしょう。インバウンドに期待をしていくという方向性になります。

つまり若い世代の人口が多い国と真逆の経済サイクルになってしまいます。経済成長や経済発展は夢のまた夢ということになります。

こうやって細かくチェックすると、何だか暗い話ばかりですね

それだけ人口がどのように形成されているのかは重要なんです。すぐには解決されませんから、どのように対応していくのかが大切です。

自分の年金は自分で作る必要がある

ここまで人口動態を考えての日本の将来を見てきましたが、やはり一番気になるのは自分の老後の資金がどうなるのかということではないでしょうか。巷で言われている通り、年金制度は今後ますますこれまでのように維持することが難しくなってきます。そうなると自分で自分の年金を作らないといけないのです。それには自分で収入を増やす、あるいは投資や資産運用を行い、資産を増やしていくしかありません。その時ポイントになるのはこのようになるでしょう。

・投資、資産運用は中長期で進めていく
・日本の将来は明るいものではない、だから円だけを当てにしてはいけない
・円で投資しているiDeCoやNISAだけでは不十分
・ドルなどの外貨で投資し、リスクヘッジをする
・今後成長していく国や地域のファンドをポートフォリオへ組み込んで投資する

早めに行動することが皆さんの未来を助けることにもつながります。ぜひ行動していきましょう。

将来のことを考えるとドルを利用することも大事なんですね!

はい。日本円が今後どうなるか分かりませんし、通貨を分散して投資することはリスクヘッジにもつながります。ドルや他の外貨での投資を考えましょう。

まとめ

  • 人口動態が経済成長に大きな影響を与える
  • 日本は更に少子高齢化が進むので年金制度も危うい
  • 自分で自分の年金を作る投資を実行する

お金を増やす方法は様々です。ご自分のニーズに合った方法を選択して効率的に資産を増やして行きましょう。ご相談は、こちら(無料相談)から連絡ください。

著者プロフィール

半野輝明
半野輝明
大学卒業後、予備校講師などを経験し、海外渡航。
その後外資系企業に勤務し、2005年より再度海外留学を実行。
帰国後、それまでのキャリアよりも、金融や投資に関わる仕事をしたいと考え、海外就職をしました。
海外投資というと、ハードルが高いと感じてしまうかもしれませんが、決してそんなことはなく新しい投資、資産運用という形で出会うことができます。
皆様のお金の増やし方のバリュエーションもより深くなってくるはずです。
そんな新しい出会いの場をお客様に提供し、様々な情報を発信させていただき、皆様の資産を増やしていくサポーターとして、貢献できればと考えております。

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