こんにちは。K2 College編集部の鈴木翔馬です。
2024年から新NISAがスタートしますが、興味があるものの、現時点で内容がよくわからないという人もいるのではないでしょうか。新NISAには「成長枠投資」と「つみたて投資枠」の2種類があり、それぞれ投資商品や条件などに違いがあります。本記事では、成長投資枠について解説します。
成長投資枠とつみたて投資枠、どちらがおすすめでしょうか?
新NISAでは、成長投資枠とつみたて投資枠を併用できます。ただ、対象商品数や年間投資枠では成長投資枠のほうが優遇されているため、こちらをメインで利用する人が多くなると想定されます。
- 新NISAの成長投資枠の概要
- 新NISAの成長投資枠の対象商品
- 成長投資枠とつみたて投資枠の比較
- 大きな資産を築くならプラスアルファの投資を
新NISAの成長投資枠の概要
新NISA成長投資枠の概要は、以下のとおりです。
非課税保有期間 | 無期限 |
口座開設期間 | 無期限 |
年間投資枠 | 240万円 |
非課税保有限度額 | 1,200万円 |
現行一般NISAとは異なり、非課税保有期間と口座開設期間が撤廃され、年間投資枠と非課税保有限度額は2倍になりました。非課税保有限度額に対して、年間投資枠は240万円であるため、最短5年間で限度額まで利用できます。また、売却分の投資枠は翌年から再利用できるため、後からポートフォリオを組み直すことも可能です。
現行NISAと比べると、大幅に進化するようですね。
資産運用を推奨したいの政府の意向が明確に表れていますね。老後は年金に頼らず生計を立てられるようにするためにも、今から準備しておきなさいというメッセージのように思えます。
新NISAの成長投資枠の対象商品
購入できる商品
新NISAの成長投資枠の対象商品は、投資信託が1,724銘柄、ETFが281銘柄です(2023年11月30日時点)。おもなカテゴリは、以下のとおりです。
- 国内株式
- 国内ETF
- REIT
- 外国株式
- 海外ETF
基本的には、現行一般NISAと変わりません。
購入できない商品
新NISA成長投資枠の対象外である商品カテゴリは、以下のとおりです。
- 整理銘柄や監理銘柄
- 信託期間20年未満の投資信託等
- 毎月分配型の投資信託等
- デリバティブ取引を用いた一定の投資信託等
新NISA成長枠も「長期保有による継続的な資産形成をサポートする」という観点から設けられているため、趣旨にそぐわない商品は対象外となっています。
購入できない商品は、どれも正直なじみがないですね。
投資初心者の人にとってはそうかもしれません。現時点ではあまり気にしなくてもよいでしょう。
新NISAの成長投資枠はどのように使うか
新NISAには非課税保有期間がないため、早く限度額を運用することで、より多くの利益を非課税で手元に残せます。対象商品も豊富であるため、早い段階で興味のある銘柄に投資し、運用を続けたほうが良さそうです。売却分の投資枠は再利用でき、後から異なる銘柄に入れ替えることも可能であるため、まずは満額の運用を目指しましょう。
毎年20.315%の税金が非課税になると考えると、数十年単位で見たらとんでもない差になりますね。
仮に年間運用益が100万円の場合、税金は約20万円であるため、30年で600万円ですね。一般的な会社員の年収以上であると考えると、確かに大きな金額です。
大きな資産を築くならプラスアルファの投資を
新NISA成長投資枠は現行NISAと比較して、大幅に利用条件がよくなり、非課税枠による恩恵を受けやすくなります。そして、新NISA成長投資枠の非課税保有限度額は1,200万円であるため、仮に年利5%で20年間複利運用した場合、20年後の運用額は約5,300万円です。もしこの金額で満足できない場合は、新NISA成長投資枠以外での資産運用も同時並行する必要があります。
老後の資産は5,000万円程度では足りないのでしょうか?
将来年金を貰えない前提で考えると厳しいです。例えば年間支出が300万円の場合、約17年分にしかならないため、今後の寿命の延びも加味すると足りなくなるかもしれません。
まとめ
- 新NISA成長投資枠では非課税保有期間と口座開設期間が撤廃
- 新NISA成長投資枠では年間投資枠と非課税保有限度額が現行NISAの2倍
- 購入できる商品は現行一般NISAとほぼ同様
- 早く限度額を運用したほうが恩恵が大きい
- より早く資産を積み上げたいなら1200万円以上の資金を投資へ
とはいえ、より多くの資産を運用する方法がわかならい人もいると思います。お困りの際は無料相談にてお話を伺いますので、ご希望の方はこちらからご連絡ください。
著者プロフィール
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フリーランスの金融ライターとして活動中。
記事執筆本数は累計1,000本以上で、様々な金融系メディアにて記事執筆および監修経験あり。
保有資格は「宅地建物取引士」「2級ファイナンシャル・プランニング技能士」
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