金は「最後の安全な避難先」であるとバンク・オブ・アメリカが指摘

こんにちは。K2 College大崎です。

金が強いですね。史上最高値を更新しており、2,700USD/ozも突破しました。

過去10年間で金価格は2倍以上に上昇しているとの記事を目にしましたが、過去20年間だと6倍以上にもなっているのですよね。

しかも、S&P500の+433%に対して金は538%と、S&P500をアウトパフォームしております。

  • 金は「最後の安全地帯」である
  • 中央銀行はさらに金の購入を進める可能性がある
  • 金利低下局面において、金価格は上昇している

金は「最後の安全地帯」である

バンク・オブ・アメリカのストラテジストは、他の伝統的な資産がリスク増大に直面する中、金の魅力が高まっていると述べ、

投資家は、政府の借り入れ増加によるインフレや債務価値の低下に対するヘッジとして貴金属に資金を回すべきだと述べています。

また、米国の国家債務が増大する中、金が最後の安全資産になる可能性があるとも主張しております。

米国の公的債務は、2024年10月現在、約 34.83 兆ドルに達しており、債務は今後も急増し、債務危機につながるリスクもあるため、資産の一部は金で保有しておいた方が良いということは、以前の記事でもお伝えしてきておりますね。

また、バンク・オブ・アメリカのストラテジストは、次期米大統領選のどちらの候補者も財政規律と支出削減を優先していないことから、記録的な債務額をさらに増やすだけだと予測しています。

米国債が世界で一番安全な資産と考えておりましたが、金が米国債よりも安全になったのでしょうか?

米国の国内総生産(GDP)の成長が債務増加スピードに追いついていない状況が続いており、市場が新たな債務を吸収できないのではないかという懸念がある中で、金が魅力的な資産になると考えているわけですね。

中央銀行はさらに金の購入を進める可能性がある

バンク・オブ・アメリカは「特に中央銀行は外貨準備の多様化をさらに進める可能性がある」と警告しております。

ただ、2009年以来の中央銀行による大量の金購入と金価格の上昇により、

金が世界の国際準備金に占める割合が増加し、不換紙幣が下がっています。

そして、2023年には中央銀行が保有する世界の国際準備金における金の割合がユーロを上回りました
現在、金は全世界の準備金の17.60%を占めるまでになっています。

世界の国際準備金における金の割合が、米ドルを上回ることはありますか?

将来のことはわかりませんが、当面、その可能性は極めて低いかと思います。

しかしながら、米ドルのシェアは48.1%まで下がってきておりますし、より米ドル離れが進み、金の需要が増え続けば、その可能性は高まっていきますね。

だからこそ、資産の一部として金を保有しておいた方が良いわけです。

金利低下局面において、金価格は上昇している

銀行預金や国債のような他の金融資産は金利を生みますが、金には利息が付きません。

金利が高い時は、金を保有することに対して機会費用(他の金利を生む資産を持つことで得られる利益を逃すこと)がありますが、

金利が下がると、他の資産から得られる利息も少なくなるため、金を持つことに対する機会費用が低下し、その結果、金を持つ魅力が増し、金の需要が高まり、価格が上昇します。

そして、今年9月、FRB(連邦準備制度理事会)は2019年7月以来、初めて政策金利を引き下げ、0.50%の大幅引き下げとなりました。

こうなってくると、金を持つ魅力が増し、価格が上昇してくるのでしたよね。

FRBは2000年以降、3回、金利を引き下げ始めておりますが、

2001年 – ドットコムバブル崩壊
2007年~2008年 – リーマンショック
2019年 – 貿易摩擦と世界経済の減速

金利低下局面において、いずれも金価格は上昇しております。

今年9月に金利引き下げを開始しましたが、2000年代に入ってからの3回の金利引き下げを参考にすると、今回も金利低下局面において、金価格を押し上げるのではないでしょうか。

金には利息が付きませんが、キャピタルゲインを狙える資産なのですね。

そうですよ。
資産の一部として金を保有しておいてくださいね。

まとめ

  • 金価格は過去20年間で6倍以上、上昇している
  • 米国の国家債務が増大する中、金が「最後の安全資産」になる可能性がある
  • 金利低下局面において、金価格は上昇している

投資家それぞれに適したポートフォリオのアドバイスをいたします。
相談を希望される方は、こちらからお問合せください。

著者プロフィール

大崎真嗣
大崎真嗣
投資アドバイザー

愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。

その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。

自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。

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