欧州の中央銀行も金の購入を増やしている

こんにちは。K2 College大崎です。

以前の記事で何度も述べてきておりますが、2008年以降、世界の中央銀行はGoldの保有を増やしてきています。

  • 動画解説
  • 米国が基軸通貨としての米ドルの役割を悪用してきたために、金の保有が増加
  • 欧州の中央銀行も金の購入を増やしている
  • 資産の一部は金やビットコインで保有しておく

動画解説

米国が基軸通貨としての米ドルの役割を悪用してきたために、金の保有が増加

特に、ロシアがウクライナ紛争以降、米国や西側諸国から厳しい経済制裁を受けて、国際的な金融システムから部分的に排除され、外貨準備の凍結リスクが増加したために、

Goldを保有することで制裁の影響を回避し、資産の保全を図ることができると考え、BRICS諸国がGoldの保有を増やしてきております。

米国が制裁や資産差し押さえなど、基軸通貨としての米ドルの役割を悪用してきたために、多くの国が米ドル以外の通貨で決済を始め、金の保有を増やしているわけですね。

そして、世界の国際準備金に占める金の割合が増加し、2023年には金の割合がユーロを上回りました。

Goldは通貨の価値を裏付ける資産として、米ドルの代わりに国際決済で使用する可能性も考えられており、今後、外貨準備でのGold保有が増え、ドル離れが加速することが考えられております。

米国が米ドルを武器化して世界覇権を進めてきたことに対して、他の国々はドル覇権を減らすために行動しているのですね。

米ドルを武器化してきただけでなく、武力やスパイ活動でその国の富を奪ったり、反米政権を転覆させて米国の思うように動かしたりしてきております。

 欧州の中央銀行も金の購入を増やしている

アメリカ主導の金融システムへの依存を減らそうとする動きは、何もBRICSや他の新興国だけでなく、欧州諸国にも拡がっております。

各国中央銀行はドルよりも金を選択しており、この動きは時代の大きな流れではないでしょうか。

以下は欧州連合の金準備高対GDPの比率ですが、

ドイツやフランス、イタリアといったG7先進国は、引き続き高い割合の金準備を保有し続けておりますし、他のユーロ圏の国々も一定割合の金準備を保有しております。

そして特筆すべきはユーロ圏外の欧州連合に所属する国々、つまり将来ユーロ圏に加盟する可能性のあるポーランド、ハンガリー、チェコ共和国などの国々は、金の購入を開始しております。

2018年以降、ポーランドは317トン(+208%)、ハンガリーは107トン(+3376%)、チェコ共和国は32トン(+141%)、保有量を増加しました。

ユーロ圏を除く欧州連合加盟国はいずれユーロを導入することになるかも知れませんし、欧州連合加盟国は金を裏付けとした通貨制度にするかも知れません。

それに備えて、金を購入し、金準備高対GDPの比率をユーロ圏と同じようにしようとしているのかも知れませんね。

金本位制にしようとしているのでしょうか?

それは分かりませんが、リスクヘッジなのは間違いないですね。
現物の金は危機が生じた際は強いですし、また誰の支配も受けないですからね。

資産の一部は金やビットコインで保有しておく

トランプ次期大統領の政策はインフレと財政赤字の増加をもたらし、金利を高止まりさせると予測されております。

米国の公的債務は継続的な政府支出と金利コストの上昇により、前年に比べて大幅に増加しています。

現在、年間1兆ドル以上の債務利息を支払っており、すでに債務の利子は防衛費よりも大きくなり、また数年後には社会保障よりも大きくなると見込まれており、とんでもないレベルの支出となっております。

一方で、これまで米国債を買い支えてきた外国投資家は米国債の購入を減らしており、今後は米国債の発行を国内で消化しなくてはならなくなっております。

そのため、近い将来、米国債の利回りは上昇、もしくは高止まりすると考えられているわけです。

前回の記事において、次期トランプ政権は「ビットコイン準備金」を設立し、5年間で100万BTCを購入して国の債務を減らそうとしていると述べましたが、米国政府が大量にビットコインを購入すれば、その需要によりビットコイン価格がさらに上昇する可能性が高いですから、これにより債務や金利負担を減らすことができるかも知れませんが、うまく行かない可能性もあります。

そうなれば、米国政府は膨大な利払いのために、再度、FRBによるQE(量的緩和)を開始する可能性が高いです。

こうなると、インフレやドル安が進んでしまうため、投資家としては資産保全のために、資産の一部は金やビットコインで保有しておくのが賢明でしょう。

金やビットコインにどのように投資しておくのが良いですか?

年齢や保有資産など投資家それぞれ異なります。
それぞれに適したアドバイスをいたしますので、相談を希望される方は、こちらからお問合せください。

まとめ

  • 中央銀行の金保有が増加
  • 欧州の中央銀行も金の購入を増やしている
  • 一般投資家も金やビットコインで保有しておく

著者プロフィール

大崎真嗣
大崎真嗣
投資アドバイザー

愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。

その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。

自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。

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