こんにちは、K2 College編集部です。
ニュージーランドは、2022年9月に新たな投資家ビザプログラム「Active Investor Plus Visa」を導入しました。このビザは、ニュージーランド経済への積極的な貢献を促進し、高価値の投資家を国内に誘致することを目的としています。本稿では、このビザの概要、要件、特徴、申請プロセス、及び他国の同様のビザプログラムとの比較について詳しく解説します。
ニュージーランドは自然も豊かで移住先の候補です。
富裕層向けのビザですが、ニュージーランドに移住を考えている方には選択肢の1つになります。
- Active Investor Plus Visaの目的と背景
- 投資要件と特徴
- 滞在要件と英語能力
- 申請プロセスと永住権の取得方法
- 他国の投資家ビザとの比較
Active Investor Plus Visaの目的と背景
「Active Investor Plus Visa」は、従来の「Investor 1 Visa」および「Investor 2 Visa」に代わる新しいビザカテゴリーです。ニュージーランド政府は、従来のビザ制度では長期的な経済的利益が限定的であったと考え、より質の高い投資を促進するためにこのビザを策定しました。
具体的には、投資家が短期的な利益ではなく、ニュージーランドの企業や成長産業に直接投資することを奨励しています。これにより、雇用創出やイノベーションの促進、地域経済の活性化を目指しています。
以前は2種類あったビザが1つになったってことですか?
その通りです。よりニュージーランドの経済貢献の高い条件になりました。
投資要件と特徴
「Active Investor Plus Visa」には以下のような投資要件と特徴があります。
投資額
- 最低投資額は1,500万ニュージーランドドル(NZD)です。
- 投資額は投資先によってウェイト(重み付け)が異なり、直接投資や高リスク投資には優遇措置が設けられています。
投資期間
- 投資は3年間で実行し、4年目まで維持する必要があります。
- この期間中に、ニュージーランドに滞在して経済活動を支えることが期待されています。
投資対象
- 直接投資(例: ニュージーランド企業へのエクイティ投資)
- 管理ファンド(例: プライベートエクイティやベンチャーキャピタル)
- 上場株式
- 慈善活動への寄付
投資金額のハードルはかなり高いですね。
直接投資の場合は3倍のウェイトがあるので、500万 NZD 以上で条件は満たせます。
滞在要件と英語能力
滞在要件
「Active Investor Plus Visa」では、申請者がニュージーランド経済に積極的に関与することが求められています。具体的には、以下の条件があります。
- 4年間の投資期間中に、少なくとも117日間ニュージーランドに滞在する必要があります。
- 滞在期間は、ニュージーランドの投資先企業との関係構築や地域貢献活動のためとされています。
英語能力
申請者には一定の英語能力が求められます。これは、ニュージーランドのビジネス環境でのコミュニケーションを円滑に行うためです。
- 例: IELTSスコア5.0以上
- 他の英語試験のスコアや同等の証明書でも可。
IELTSスコア5.0はどの程度英語力なのでしょうか?
日本人に馴染みのあるTOEICだと550点〜600点くらいの基準です。
申請プロセスと永住権の取得方法
申請プロセス
- 計画準備: 投資計画を作成し、ニュージーランド移民局や専門家に相談。
- 書類提出: 必要書類(投資計画、資金証明、英語能力証明など)を揃えて移民局に申請。
- 投資開始: 内定承認後、6ヶ月以内に投資資金をニュージーランドに送金し、投資を実行。
- 滞在要件の履行: 投資期間中、規定日数をニュージーランドで過ごす。
永住権の取得
投資期間を満了し、規定条件を満たした場合、申請者はニュージーランドの永住権(Permanent Resident Visa)を取得する資格を得ます。この永住権には有効期限がなく、継続的な要件もありません。
投資を継続していれば永住権は獲得できそうですね。
一度取得すれば無期限なのでいいですね。
他国の投資家ビザとの比較
ニュージーランドの「Active Investor Plus Visa」は、他国の投資家ビザと比較して以下のような特徴があります。
柔軟な投資要件
- 米国のEB-5プログラムでは先行投資が求められますが、ニュージーランドでは内定承認後に投資資金を送金できます。
- オーストラリアの投資家ビザと比較しても、投資開始に関する柔軟性が高いです。
永住権の利便性
- ニュージーランドの永住権には、有効期限や継続的な条件がなく、自由度が高いのが特徴です。
- 一方、オーストラリアでは永住権に対して継続的な滞在義務が課される場合があります。
投資対象の多様性
- ニュージーランドは直接投資を重視しており、成長企業や革新的なプロジェクトへの投資が促進されています。
- 他国では、不動産投資が中心になるケースが多いですが、ニュージーランドでは不動産投資は対象外となっています。
他国と比較すると自由度が高そうですね。
他国だと地域に根づいたビジネスが必要だったりしますが、ニュージーランドは直接投資を重視しているので、チャレンジしやすいと思います。
まとめ
- 「Active Investor Plus Visa」は、経済成長を促進し、高価値の投資家を国内に誘致するために設計された革新的なビザプログラム
- 柔軟な投資条件、多様な投資対象、高い永住権取得の自由度を特徴としており、他国の投資家ビザと比較しても競争力のある選択肢となっている
このプログラムは、ニュージーランドの企業や産業への直接投資を奨励することで、長期的な経済利益をもたらす仕組みとなっています。投資家にとっては、ニュージーランドの安定した経済と豊かな生活環境を享受できる絶好の機会であり、同時にニュージーランドの社会や経済に持続可能な貢献をすることが可能です。最新の情報はこちらからお問合せください。
著者プロフィール
-
投資家、現役証券マン、現役保険マンの立場で記事を書いています。
K2アドバイザーによって内容確認した上で、K2公認の情報としてアップしています。
最近の投稿
- コラム2024.11.28日本の事業法人名義で証券へ投資した場合、 売却していない含み益は毎年の決算で利益として計上するかしないか(簿価会計か時価会計か)?
- 海外移住2024.11.26ニュージーランド「Active Investor Plus Visa」まとめ
- コラム2024.11.22公益法人と一般法人の違い
- 海外移住2024.11.20ニュージーランド(NZ)投資ビザまとめ
この投稿へのトラックバック: https://media.k2-assurance.com/archives/26804/trackback