「ナンピン買い」するならトレンドに逆らうな

こんにちは。K2 College大崎です。

前回のコラムでは、「積立投資」においては株価が下がるタイミングは仕込み時であるということを述べました。

  • 「ナンピン買い」するならトレンドに逆らうな
  • 現在は「金融引き締め」相場

では、纏まった資金を投資する一括投資ではどうか。

投資は「安く買って高く売る」ですから、基本は、一括投資でも同じ。

しかしながら、一括投資の場合は、そのタイミングが非常に重要です。

例えば、コロナショックで暴落した際に「押し目買い」をした方は、その後、株価が急回復した後に大きなリターンを得ることができました。

その影響もあってか、現在も下がったところで買いをしている投資家は少くないですが、今のところどうでしょう。

下図は、SOX指数と呼ばれるアメリカの半導体の設計・製造・流通・販売を行う企業で構成される半導体株価指数ですが、年初来、戻したら下がり、戻したら下がりを繰り返しており、どこかで買いを入れていた場合、株価が戻して大きなリターンを上げているどころか、含み損は膨らむばかりです。

下落する度に買い増しできる資金力がある方は良いですが、どこまでも続けることができる一般投資家もそうはいないと思います。

ここまで「戻したら下がる」を繰り返すとは考えてもみなかったのではないでしょうか。

そもそもコロナショック後に株価が急回復したのは、大規模な「金融緩和」をしたからそのお金が市場に出回ったからです。

下図の赤枠で囲った部分で確認いただくと一目瞭然。

主要中央銀行のバランスシート(総資産)が2020年に急拡大し、世界株式もそれに合わせて急上昇しております。

ちなみに、中央銀行が市場に出回っている債券を買い取って、その代わりに市場にお金を供給することになるため、中央銀行のバランスシート(総資産)が拡大しているという意味です。

それに対し、現在は「金融引き締め」という真逆なことをしているので、コロナショックとは全く状況が異なることは理解しておくべきでしょう。

もちろん私も投資家ですから、大きく下がったタイミングで買いを入れるのは賛成です。

ただ、前述しましたが、一括投資の場合は、そのタイミングは非常に重要ということで、今ではないということです。

先日、弊社代表の河合が事例紹介のメルマガを配信しましたが、事例のクライアントさんもオフショアファンドで安定運用しておられましたが、今が株式の買い時と考え、オフショアファンドを売却してアメリカ半導体業界の企業に投資しようとされました。

面談で相談されたのですが、そこで当面の金融市場が株価に与える影響を説明して、米国株式に投資されるのは今ではないという結論に達し、オフショアファンドを売却してできた資金を事例に記載のオフショアファンドに再投資されることになりました。

以前のブログでも述べておりますが、

現在は「金融引締め相場」ですので、株式や債券のような市場の値動きとは相関関係が極めて低いオルタナティブ資産や、買い(ロング)だけでなく売り(ショート)からもリターンを上げることができるヘッジファンドをポートフォリオに組み込んで、市場が大きく下げた際のリスク分散をしておいてください。

そして、利上げが止まり、企業業績が回復に向かい始めてから株式に投資するようにされてはいかがでしょうか。

まとめ

  • 「ナンピン買い」するならトレンドに逆らうな
  • 株式に投資するなら、利上げが止まってから
  • リスクの低いオフショアファンドかヘッジファンドもポートフォリオに入れておく

投資判断するのは自分自身です。
その判断材料を提示するなどサポートはできますので、希望の方は、こちらからお問合せください。

著者プロフィール

大崎真嗣
大崎真嗣
投資アドバイザー

愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。

その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。

自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。

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