「元本保証」と「元本確保」は違います

こんにちは。K2 College大崎です。

個別相談の際にヒアリングをするのですが、以下内容のプランで運用したいという希望をいただきます。

元本保証されているもの

毎月(毎年)、年金のように受け取れるもの

資料請求された方からも、このプランは「元本保証ですか」という質問をいただくのですが、皆さん「元本保証」が好きですね(^^)

わたくしもできれば損はしたくないですから、その気持ちはよく分かります。

今回は、投資商品を販売している金融機関の方でも理解できてない方が多い、「元本保証」「元本確保」の違いについて説明したいと思います。

  • 元本とは
  • 「元本保証」
  • 「元本確保」
  • 安全性で選ぶか収益性で選ぶか

元本とは

株式や投資信託などの金融商品の購入(投資)に充てたお金のことで、収益を生み出す元になります。
元手とも呼ばれますね。

預貯金をする際の元手や、借入金のうちの利息を除いた借入額などの元本の種類があります。

「元本保証」

「元本保証」とは、預け入れた金額(元本)が減らないように金融機関などが保証し、元本が必ず戻ってくることです。
普通預金や定期預金、債券などがその代表例ですね。

ただ、債券の場合、発行体が破綻したりすると元本は戻らない可能性がありますし、銀行預金においても、元本1,000万円までとその利息については預金保護制度で守られておりますが、1,000万円を超える部分は、破綻した金融機関の財産の状況に応じて支払われますので、注意が必要です。

ちなみに、外貨預金は銀行に預けていても預金保護制度の対象外です。

「元本確保」

元本確保型の金融商品は元本保証ではありませんが、運用期間中に中途解約した場合や金融商品の発行元が破綻した場合を除き、基本的には元本が確保されます。

「元本確保」は、満期時に元本が確保できるように設計される金融商品などに対して使用され、あらかじめ1年や5年といった満期が決められるのが普通です。

一般に、金融商品の価格は変動します。

運用期間中、価格が元本を下回っているタイミングで解約をしてしまいますと元本割れとなってしまいますが、満期まで保有していれば元本は確保されます。

もちろん、運用期間中、価格が元本を上回っているタイミングで解約をすれば、元本割れはせず、元本を上回っている分のリターンを享受できます。

安全性で選ぶか収益性で選ぶか

元本保証されている金融商品は、銀行預金のように運用期間にわたり元本の額が減らない(元本割れしない)ことを金融商品に保証しているため、安全性は高いですが、収益性は低いです。

一方で、株式や投資信託などの元本割れの可能性のある金融商品は、元本割れするリスクありますが高い収益が期待できます。

インフレとは、お金の価値が下がり物の価値が上がることですが、現在は、日本でも消費者物価指数(天候による変動が大きい生鮮食品を除く)は対前年同月比で3.6%まで上昇し、インフレが進んでおります。

損をしたくないという気持ちを優先し「元本保証」の商品で運用していては、インフレ化では資産は目減りし続けるだけで、実質的には損しています。

「元本保証」の商品で運用するのもひとつの選択肢ですが、実質的に損しているということは理解しておいてください。

まとめ

  • 「元本保証」と「元本確保」は違う
  • 「元本保証」の商品で運用していては、実質的に損をしている

現在の経済状況もしっかり認識の上、運用プランを選びましょう。
運用プランのご相談は、こちらからお問合せください。

著者プロフィール

大崎真嗣
大崎真嗣
投資アドバイザー

愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。

その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。

自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。

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