NISAをしておかないと損というのは大間違い

こんにちは、K2 College河合です。

本日は非課税枠とか締切とか言って焦ってNISA始めてる人のために、NISAをするべきでない理由をまとめます。

やらなきゃ損だと思って、絶対急がなきゃって思ってました。

金融庁、証券会社がNISA押しで必死に広告出してるので、NISAやらなきゃって思ってる日本人相当多いですが、そもそもNISAが必要なのか?から考えましょうね。

  • NISAとは?
  • 海外移住者、海外赴任者、海外在住者はNISA口座を維持できない
  • そもそも海外は非課税(キャピタルゲイン税なし)
  • 日本円で運用してたら円安で目減りしてしまう

NISAとは?

NISAは「NISA口座(非課税口座)」内で、毎年一定金額の範囲内で購入したこれらの金融商品から得られる利益が非課税になる、つまり、税金がかからなくなる制度です。ただし毎年の上限枠、期間の限定などがるので、気をつけないといけません。

皆さん、常日頃から高い税金払わされていて、節税すらさせてもらえない状況なので、公認の非課税枠となるとなんでも使おうと思うようですね。また「限定」「期間限定」というのにも弱い心境をうまく利用した制度だと思います。これにより貯蓄から投資へ資金シフトし、国内証券会社を儲けさせ、日本株を上げさせ、外貨ではなく日本円に留まらせ、日本国内からお金が海外に出ることを防ぐことができます。

そして年金制度が実質破綻している日本において、これをしておかないと将来十分な生活をできるだけの老後資金が足りなくなりますよ、と言える状態にしておくこともできます。運用の結果は自己責任、相場次第ですから、国が関与するところではありませんね。

旧NISAと新NISAについてはこちらにまとめてあるので、参考にしてください。

私も非課税だということで、毎年上限枠いっぱいまでしています。というか投資はそれしかしていません。

おそらく皆さん、同じような状況ではないでしょうか。NISAを除く、金融資産に占める投資性商品の割合はいまだに10%程度しかありません。NISAにより投資のリテラシーが向上したというよりも、単に上限枠まで預金からNISA口座に移ったというだけになっているようです。

海外移住者、海外赴任者、海外在住者はNISA口座を維持できない

将来、海外へ移住、赴任する予定はありますか?近年は…

・株(自社株含む)、暗号資産(仮想通貨)などのEXIT、利益確定のために移住(香港、シンガポール、ドバイ)
・FIRE後に物価の安い国へ移住(東南アジア

・教育移住(英国、米国、豪州)
・季節で滞在するところを選択(夏は北半球、冬は南半球
・相続対策(香港、シンガポール、ドバイ)

など、ずっと日本に住み続けるという選択肢だけではない時代になりました。しかしいざ海外に移住しようとすると、日本にある証券口座、NISA口座は動かせなくなってしまうんです。最悪、その時点で解約をしないといけない(証券会社による)ということもあるので、気をつけましょう(更に詳しくはこちら)。

どうして海外に住むと日本の証券口座を維持できなくなるんですか。。めちゃくちゃ不便ですね。

それは税制が深く関わっています。この後解説しますね。

そもそも海外は非課税(キャピタルゲイン税なし)

日本にいると高い税金を払うことが当たり前になっていますが、海外はキャピタルゲイン税(株やファンドを売却した際に取られる税金)もなければ、贈与税、相続税もありません。ついでに言うと法人税も40%なんて高い税率ではなく、17%(香港、シンガポール)、0%(オフショア)などいくらでも低いところがあります。

ということで、投資している金融商品を非課税で売りたければ、海外に行って売ればいいんです。ただし非課税になることを防ぐために、上述の通り、海外在住時は証券会社の口座を売買できないようにしています。NISAはいつでも売却して非課税とはいえど、いつでも利益が出ているわけではありません。投資先資産が下がっている時に海外へ行こうと思うと、困ってしまいますよね。

税金を取りたいから、海外在住者は証券会社の口座を動かせなかったんですね。よくできているというか、酷いというか・・・。

だったら最初っから、海外に口座を開いて、そこで運用をした方がいいということになりますね。利益が大きかったら、その時だけ日本の非居住者になって、非課税の国に住んで売却しましょう。

日本円で運用してたら円安で目減りしてしまう

最後に・・・そもそもどの通貨の資産なのか?を考えないといけませんよね。NISAは当然ながら全て円建てです。少し経済を勉強した方ならわかると思いますが、日本は・・・

低金利
莫大な国債残高
資源輸入国
人口源

ということで、他国に比べてリスク材料、マイナス材料が多い分、通貨も安くなっていくことが予想されます。現在(2023.9)は1ドル=145円ですが、これが長期的に200円に向かっていくのですから、いくらリターンに対して非課税だと言われたところで、そもそもの元本(拠出した額)が円建てで、円安により相対的に目減りしていたとしたら、資産を減らすためにNISAをしたようなものです。

円で払って円で受け取ってるから損をしていない、外貨はリスクがあるって、まだ勘違いをしている方はこちらを参考にしてください。

海外で暮らすつもりはなかったので、ずっと円で資産持っておけばいいって思ってましたが、どうもそれではダメみたいですね。。

日本は30年、ゼロ金利、デフレ、給料上がらず、の状態だったので、世界との物価の差を理解できてない方が多いですね。コロナ後、世界中インフレ、利上げ、円安になったことで、その差が急激に開き、日本人も円安とインフレの怖さを気づきだしています。まとまった金融資産も積立も早いうちに外貨にしておきましょう。

まとめ

  • NISAをしておかないと損というのは大間違い
  • NISAをすることが損
  • 非課税枠という言葉に騙されるな

いつか海外で住む予定のない方も、円安と日本の高い税金を考えて、最初から海外で積立、一括投資するようにしましょう。投資開始には海外へ行く必要もありません。こちらの入門書を参考にしてください。

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著者プロフィール

河合 圭
河合 圭
<経歴>
青山学院大学国際政治経済学部国際経営学科ファイナンスコース卒業
中国天津南開大学漢語語言学院留学
野村證券にて4年半勤務、2008年リーマン・ショックの前日に退社
プライベートバンクを経て、2009年K2 Investment設立
2014年ボストン留学、2018年Paris留学
現在、K2 Holdings会長

<趣味>
ダイビング、クルージング、自然

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