こんにちは。K2 College大崎です。
10月22日から10月24日までロシアで開催されたBRICS首脳会議で「BRICS紙幣」の模型が公開されたようです。
プーチン大統領が所持しているのが「BRICS紙幣」の模型とのこと。
- 動画解説
- BRICS決済システム
- BRICS通貨「ユニット」の正式発表はまだ先
- 米ドルは依然として強い
動画解説
BRICS決済システム
BRICSは、米国およびその西側同盟国に対する主要な勢力ですが、世界的な決済インフラへのアクセスを拒否されることが増えているため、代替手段の開発がBRICSの重要な目標となっておりました。
また、BRICS諸国以外にも米ドルやユーロに代わる選択肢を求める国々が増えており、これらの通貨に依存しない貿易や投資を可能にする独自の決済システムが期待されております。
決済プラットフォームには「BRICSペイ」や「BRICSブリッジ」があり、これにより加盟国間での円滑な決済が実現されます。
特に「BRICSブリッジ」はブロックチェーン技術を利用し、グローバルな決済における分散型決済システムとして期待されております。
BRICS通貨「ユニット」の正式発表はまだ先
BRICS 諸国は「BRICS通貨」の導入をまだ正式に発表していないようですが、
BRICS諸国は独自の決済システムを支える手段として、現地通貨バスケットとともに金に連動した新通貨の導入を選択したとも報じられており、実際、過去数年間、BRICSは金の備蓄を増やしてきております。
なお、「BRICS通貨」は金が40%、残りの60% は現地通貨に裏付けられると予想されています。
「BRICS通貨」の導入はまだ正式に発表されておりませんが、BRICS首脳会議の数日前に開かれたBRICSビジネスフォーラムでは、決済プラットフォームが公開され、参加者には資金があらかじめチャージされたBRICS Payデモカードが配布されたとのことですから、「BRICS通貨」の実装はまもなくでしょうか。
ただ、BRICS各国が新システムを調和させるのはそう簡単ではないと思いますので、かなり時間を要するかも知れません。
米ドルは依然として強い
そもそもBRICS 諸国が独自の決済システムを検討し始めたのは、
ロシア、イラン、ベネズエラ、アフガニスタンなど、少なくない国々が米国により外貨準備が凍結され、米国が国際的な影響力を維持するために利用していたからです。
特にロシアに関しては、外貨準備を凍結されて運用益を奪われ、それを勝手に利用されるような状況ですので、BRICS諸国が各国通貨による相互決済に切り替えるのも当然かと思います。
特にドルペッグ制を採用している国々などは、自国通貨と米ドルの交換レートを固定しなければならず、自由に金融政策を実行できず、米国の金融政策に振り回されることになります。
とは言え、
BRICS 諸国が脱ドル化に取り組んでいるにもかかわらず、米ドルは依然として世界的に優位であることも変わりありません。
サウジアラビアが米国との50年間の「オイルダラー協定」を更新せず、2024年6月9日に期限切れになってから、
脱ドル化が加速していくかと考えておりましたが、今のところ、米ドルは強さを維持しております。
新興国を含む26の国と地域の通貨に対するドルの価値がわかるFRB Broad Dollar Indexを見てみると、米ドルは弱っているどころか緩やかに上昇しているようにも見えます。
そして、米国との50年間の「オイルダラー協定」を更新しなかったサウジアラビアですが、BRICSへの加盟を辞退したそうです。
サウジアラビアがBRICSへの加盟を辞退した理由はまだわかりませんが、これでBRICSが米ドルを世界の基軸通貨から引きずり下ろそうとする勢いはトーンダウンするでしょうか。
まとめ
- BRICS新通貨の正式発表はまだ先
- 米ドルは依然として強い
- 米ドル資産を中心としながらも分散投資はしておく
著者プロフィール
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投資アドバイザー
愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。
その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。
自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。
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