投資アドバイザーの本質は“抑える技術”である──短期相場で暴走する大衆心理を、いかに制御し長期の勝者へ導くか

いまの市場は、確かに誰が投資しても勝てるように見える「ご褒美相場」だ。NISA・インデックス・米株・日本株──ほぼすべてが右肩上がりで、放置しているだけで資産が増える。だが、こうした局面こそが最も危険であり、投資家が“自分の実力を過大評価しやすい”タイミングでもある。
本来、投資とはリスクとリターンのバランスを“意図して”組み合わせる行為であり、上昇相場に身を任せるだけでは、最終的に暴落時の反射的な行動で全てを失うことになる。

投資アドバイザーの仕事は、顧客を「勝たせること」ではなく、勝ち続けさせることである。そのためには、リスクを抑えながら長期戦を走り切るための“抑制の技術”が必要だ。これはまさに競馬のジョッキーが、先走る馬をコントロールし、2500mの長距離戦を勝ちに導く技能と同じ。
投資家は放っておくと欲望と恐怖のどちらかに走り、合理的な意思決定を失う。今のような全員が浮かれている市場は、過信と油断がピークに達する“最悪の学習環境”でもある。

だからこそ、我々アドバイザーは、分散、利益確定、元本確保型ファンド(海外投資含む)を用いて、投資家の行動リスクを管理しなければならない。本質的な価値は、暴落時に守り切ることにある。

  • なぜ投資家は「先走る馬」になるのか──短期相場が欲望を最大化させる
  • 上昇相場で“油断”が最大の損失を生む──人間は利益よりも「喪失」に弱い
  • アドバイザーは“ジョッキー”である──抑制・調整・ペース配分が価値になる
  • 元本確保型ファンドは「馬の脚を守る保険」──長期戦で勝つための仕組み
  • 今こそ「抑える技術」が必要な理由──上昇相場の後に必ず来る“修正局面”

なぜ投資家は「先走る馬」になるのか──短期相場が欲望を最大化させる

走る馬 - CLIP STUDIO ASSETS

短期で儲かる相場は、投資家に“根拠のない万能感”を与える。
「自分の判断は正しい」
「もっとリスクを取っても大丈夫」
「今の流れはずっと続く」
市場が上げている間は、こうした錯覚が強力に働く。

特に日本では、NISAの普及とインデックス神話が浸透したことで、自分の投資実力を勘違いしやすい構造が生まれた。
リスクを取って勝っているのではなく、相場が勝たせてくれているだけなのに、そこを理解できる人は少ない。

競馬でも同じだ。馬が気持ちよく前に出ようとするときは、体力を温存しなければいけない場面のはずなのに、本人は興奮してスピードを上げたがる。
投資家の「欲望」もまったく同質であり、放置すれば暴走する。

上昇相場で“油断”が最大の損失を生む──人間は利益よりも「喪失」に弱い

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プロから見ると、暴落で資産を失う投資家のほとんどは、景気ではなく“自分の性格”に負けている。
特に今のような全方位上昇相場では、人は次のような判断ミスをする:
• 利益確定を嫌がる(欲望が拡大する)
• 含み益を失う恐怖で過剰に反応する
• リスクが見えなくなる
• 勝っている理由を分析しない
• 実力を過大評価する

つまり上昇相場は、投資家の行動心理を壊す。
そのピークで暴落が一度起これば、ジョッキーに抑えてもらっていない馬と同じで、急に方向感を失い、暴れるように投げ売りし、最大の損失を出す。

人間は利益よりも「喪失」に強く反応するため、冷静さを失うのだ。
だからこそ、勝っている時こそアドバイザーが必要になる。

アドバイザーは“ジョッキー”である──抑制・調整・ペース配分が価値になる

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ジョッキーの最大の仕事は、ただ馬を速く走らせることではない。
むしろ、速く走りたがる馬を抑え、最後に勝てるようにペース配分を設計することだ。

投資アドバイザーも同じ。
顧客が先走り、過度にリスクを取ろうとする時こそ、プロの存在価値が生まれる。
• 利益確定のタイミングを冷静に判断する
• 偏りすぎた資産配分を是正する
• 高金利・高リターン誘惑から距離を取らせる
• 暴落時の行動指針を事前に設計する
• 長期の資産形成に必要な“抑え”を与える

これらはすべて、投資家が自分一人では絶対に実行できない領域だ。
むしろ上昇相場ほど顧客はアドバイスを軽視しがちで、最も危険な形で暴走する。

ジョッキーが馬を制御できなければレースは勝てないのと同様、アドバイザーが顧客の行動を制御できなければ長期で勝つことは不可能である。

元本確保型ファンドは「馬の脚を守る保険」──長期戦で勝つための仕組み

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元本確保型ファンドやキャピタル・プロテクション型の海外商品は、しばしば誤解される。
「リターンが低い」
「攻められない」
「つまらない」
多くの投資家は短期の数字だけを見て判断するが、これは自分が“短距離戦のつもりで走っている”ことに気付いていない証拠だ。

長期戦では、
脚(=資産)が残っているかどうか
が勝敗を分ける。

元本確保型ファンドは、以下のような役割を担う:
• 暴落時に資産を守る“休憩区間”を作る
• ポートフォリオの下落幅(DD)を限定する
• 攻めの投資に向けた精神的余力を確保する
• 複利効果を壊すリスクを遮断する
• 長期で資産を「減らさない時間」を増やす

ジョッキーが2500mを走り切るために途中で脚を溜めるように、資産運用も“守りの区間”が不可欠だ。
守りの区間がない投資家は、必ずどこかで全損に近いダメージを受ける。

そして、ダメージを受けた資産は、二度と元のペースで成長しない。

今こそ「抑える技術」が必要な理由──上昇相場の後に必ず来る“修正局面”

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市場は永遠に上がり続けることはない。
これは歴史的にも、数学的にも、構造的にも確実だ。
• 米株
• 日本株
• NISA銘柄
• インデックス
• ハイテクAI関連

これらが同時に上昇している時期は、“投資家が最も油断している時期”でもある。
そして、次のような行動を取りやすくなる:
• ポジションを増やす
• 利益確定を嫌う
• レバレッジを使う
• リスクの存在を忘れる

つまり、今がもっとも「ジョッキーが手綱を引くべきタイミング」なのである。

投資家が浮かれている時こそ、アドバイザーは冷静に次の局面を見据え、
• 分散
• リバランス
• 利確
• 元本確保型ファンドの導入

を実行し、長期戦で勝ちに行く。

結局、利益確定をどこでするのかが分からなくてずるずる下げたところで売却しちゃったりします。

伸びていても、下がり始めても売却のタイミングは難しいです。なので、元本確保型ファンドでラチェット運用するのが一番いいです。
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まとめ──投資家の最大のリスクは“市場”ではなく“自分”である

投資家を危険に晒すのは暴落ではなく、
暴走する自分自身の判断
である。

だからこそ、投資アドバイザーの仕事の核心は「増やす」ではなく、
いかに“抑える”か
にある。
まさに、長距離戦で先走る馬を制御し、ゴールで勝たせるジョッキーそのものだ。

いまのような全員が浮かれている相場では、投資家は過信し、リスクを忘れ、欲望に引っ張られる。
そこでプロが行うべきは、分散・利確・元本確保型ファンドを組み込み、顧客の脚(=資産)を守り抜き、長期で勝ち続けさせるための“ペース設計”である。

レースを制するのは、速く走る馬ではなく、抑えるべきところで抑えられる馬だ。
投資もまったく同じ。
そしてその役割を果たせるのは、アドバイザーだけである。

著者プロフィール

K2編集部
K2編集部
投資家、現役証券マン、現役保険マンの立場で記事を書いています。
K2アドバイザーによって内容確認した上で、K2公認の情報としてアップしています。

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