こんにちは。K2 College大崎です。
以前のコラムでS&P500配当貴族指数の動きに連動する投資成果をめざす「Tracers S&P500配当貴族インデックス」を紹介しましたが、
GLOBAL XからもS&P500配当貴族を構成している銘柄に投資するETFが2023月1月11日にローンチされました。
今回は、この「グローバルX S&P500配当貴族ETF」について取り上げるとともに、「Tracers S&P500配当貴族インデックス」と比較してみます。
- 「グローバルX S&P500配当貴族ETF」概要
- 「S&P500配当貴族指数」
- 「Tracers S&P500配当貴族インデックス」との比較
「グローバルX S&P500配当貴族ETF」概要
米国の金融商品取引所に上場している株式(預託証券を含む)に投資し、「S&P500配当貴族指数」を円換算した値の変動率に一致させることをめざします。
2023/1/11に運用開始したばかりのファンドですが、「S&P500配当貴族指数」を円換算した値の変動率に一致させることをめざすファンドですので、そちらの数値を見ていきましょう。
「S&P500配当貴族指数」
「S&P500配当貴族指数」についてですが、「Tracers S&P500配当貴族インデックス」のコラムでも説明しましたが、再度、以下でご確認ください。
■S&P 500構成銘柄のうち、過去25年間連続して毎年増配しており、時価総額30億米ドル以上の流動性を有する企業の株式で構成
■年1回、構成銘柄を見直しし、年4回、構成比率を均等にリバランスする
■現在の構成銘柄数は64銘柄(2022年12月末)
以下が「S&P500配当貴族指数(円換算)」のパフォーマンスですが、10年の年平均リターンは17.77%もあり、素晴らしいですね。
なお、2022年のリターンはUSD換算のリターン-6.21%に対し、円換算のリターンは+7.47%でした。
昨年は円安が進みましたから、それが大きくパフォーマンスに寄与していますね。
ちなみに、S&P500指数の2022年のリターンは-18.11%でした。
過去23年間のパフォーマンスを円換算ベースで見てみると、「S&P500配当貴族指数」はS&P500指数を上回るパフォーマンスとなっていましたね。
構成銘柄64銘柄のうち、トップ10は以下のような企業で構成されております。
次にセクター別の内訳を見てみましょう。
生活必需品関連や資本財・サービスなど製造業の企業が多い一方で、S&P500指数ではおよそ25%を占めている情報技術セクターの割合は少ないですね。
「S&P500配当貴族指数」はS&P 500構成銘柄のうち、過去25年間連続して毎年増配している企業で構成されておりますから、情報技術セクターのような配当を出す替わりに企業の成長へ投資する成長株の割合が少なくなっております。
なお、以下は「S&P500指数」のセクター別内訳ですので、比較してみてください。
「Tracers S&P500配当貴族インデックス」との比較
Tracers S&P500配当貴族インデックスも「S&P500配当貴族指数(円換算ベース)」の動きに連動する投資成果をめざすファンドでしたので、基本的にどちらで運用しても同じです。
しかしながら、商品設計が異なるので、自分の指向に応じて運用先を選べば良いと思います。
まず、「Tracers S&P500配当貴族インデックス」ですが、こちらは投資信託ですので購入してもすぐに売買金額はわからずに、基準価額は翌営業日にわかります。
そして、決算日は年1回で分配金は再投資されますので、基本的に収益金を受け取ることはありません。
次に「グローバルX S&P500配当貴族ETF」は、ETF(取引所に上昇している投資信託)ですので、取引所が開いている間であればいつでも売買が可能で、基準価額は売買した金額となります。
また、年に6回分配金が支払われて口座に現金が入ってきますので、臨時のお小遣いとなりますね。
もっと言うと、収益の分配は、毎年1月、3月、5月、7月、9月、12月に支払われますが、公的年金が年6回、2月、4月、6月、8月、10月、12月に支払われますので、将来、11月以外は毎月現金を受け取れるようにしても良いですね。
経費率は、「Tracers S&P500配当貴族インデックス」の方が安いですが、「グローバルX S&P500配当貴族ETF」も0.3025%とそれほど変わりませんから、あまり気にしなくても良いかと思います。
どちらで運用するかは将来のために再投資するか、年6回の収益分配を受けたいかで選べば良いでしょう。
まとめ
- 「グローバルX S&P500配当貴族ETF」はS&P500配当貴族指数(円換算)のパフォーマンスに連動を目指すETF
- 年6回、収益分配金が貰える
- 将来のために再投資するか、年6回、収益の分配を受けたいかで選べば良い
同じ指数への連動を目指すファンドでも商品設計が異なり、投資家の指向によって、どの運用先を選べば良いかはそれぞれでした。
投資家それぞれの指向に応じた投資先をアドバイスをしますので、希望される方は、こちらから連絡ください。
著者プロフィール
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投資アドバイザー
愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。
その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。
自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。
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