外貨建終身はどれがおすすめ?

こんにちは、K2 Collage 松本です。

本日は「外貨建終身保険はどれがおすすめか」を話します。

保険の担当者に「今の終身保険を外貨建終身保険に切り替えた方がいいですよ!」と言われて悩んでいます。

バブル後は日本国債の利率がどんどん低下しており、現在の円建終身保険は史上最低の利率です。契約内容にもよりますが、1994年4月以降に契約した円建終身保険は見直した方がよいでしょう。

  • 外貨建終身保険のメリットとデメリット
  • 外貨建終身保険ベスト3
  • 積立利率と実質利回り

外貨建終身保険のメリットとデメリット

外貨建終身保険は、終身保険の通貨が米ドルや豪ドルなどの外貨になったものです。保険料、死亡保障額、解約返戻金などが外貨を基準になります。

メリット

①予定利率や積立利率が高い
②死亡保障に対する保険料が安い
③解約返戻率が高い
④通貨分散できる

保険会社は債券で運用しますが、日本円よりも米ドルの方が利率が高いので、保険の予定利率や積立利率も高くなります。予定利率が高いと死亡保障に対する保険料が安くなり、積立利率が高いと解約返戻率が高くなります。そして日本円だけで資産を持つことはリスクですから外貨資産を持つことで通貨分散できることがメリットになります。

デメリット

①為替の影響がある
②為替交換手数料がある

為替の変動リスクがあるので、日本円で死亡保険金や解約返戻金を受け取る場合、または保険料を円で支払う時は影響します。ただ、その変動幅を考えたとしても外貨建の利率の高さで十分カバーできますし、通貨分散できるメリットの方が大きです。

確かに支払う保険料は毎月変動しますが、外貨建終身は同じ死亡保障額でも保険料が半額でした。
でも大きく円安になると保険料が高くなるので心配です。

もちろん、為替レートが1米ドル200円とかになると円建終身と同じ保険料を払わないといけませんが、死亡保障も2倍になっています。その場合は減額すればいいですし、円安になっているのだから価値の高い米ドルを保有していた良かったということです。

外貨建終身保険ベスト3

2021年12月時点で日本の外貨建終身ベスト3をあげるならこちらです。

1位:メットライフ生命 ドルスマートS(低解約返戻金型)
2位:ジブラルタ生命  米国ドル建終身保険(低解約返戻金型)
3位:マニュライフ生命 こだわり外貨終身

1位:メットライフ生命 ドルスマートS(低解約返戻金型)

契約年齢:30歳 男性
死亡保障:USD 100,000
積立利率:2.75%(2021年12月時点)※
保険期間:終身
払込期間:60歳
払込頻度:月払
保険料:USD 154.0
総支払保険料:USD 55,440
※ 毎月変動(最低保証2.5%)

<解約返戻金と返戻率の推移> ※積立利率3.0%の場合
20年後(50歳):USD 27,011.66(73%)
30年後(60歳):USD 64,351.64(116%)
40年後(70歳):USD 86,054.50(155%)
50年後(80歳):USD 10,339.29(186%)

2位:ジブラルタ生命 米国ドル建終身保険(低解約返戻金型)

契約年齢:30歳 男性
死亡保障:USD 100,000
予定利率:2.5%(2021年12月時点)※固定
保険期間:終身
払込期間:60歳
払込頻度:月払
保険料:USD 148.0
総支払保険料:USD 53,280

<解約返戻金と返戻率の推移>
20年後(50歳):USD 25,090(72%)
30年後(60歳):USD 60,340(113%)
40年後(70歳):USD 71,520(134%)
50年後(80歳):USD 82,870(155%)

3位:マニュライフ生命 こだわり外貨終身

契約年齢:30歳 男性
死亡保障:USD 100,000
積立利率:2.26%(2021年12月時点)※
保険期間:終身
払込期間:60歳
払込頻度:月払
保険料率:非喫煙者保険料率
保険料:USD 184.0
総支払保険料:USD 66,240
※ 毎月変動(最低保証1.5%)

<解約返戻金と返戻率の推移> ※積立利率2.26%の場合
20年後(50歳):USD 45,929.37(104%)
30年後(60歳):USD 79,358.29(119%)
40年後(70歳):USD 97,520.23(147%)
50年後(80歳):USD 120,490.17(181%)

それぞれ同じ死亡保障額と払込方法ですが、仕組みやタイプが違います。

何を優先するかによるので甲乙つけがたいのですが、死亡保障に対する保険料の安さならジブラルタ生命。返戻率ならマニュライフ生命。バランス重視ならメットライフ生命。という感じです。

バランス重視のメットライフ生命が良さそうですが、マニュライフは20年後でも返戻率が100%を超えているので途中解約したときなどは安心ですね。

着眼点が素晴らしいです。まさに低解約返戻金型のデメリットが、払込期間中は常に元本割れをしてしまうという点なので、よく考えて決めないといけません。

次のチャプターでは保険の利率(予定利率積立利率)と実質利回りを確認していきましょう。

積立利率と実質利回り

保険商品でよく使われる用語に予定利率積立利率があります。先程のランキングにもでてきましたね。言葉の意味はリンクを見て頂くとして、大事なポイントは「予定利率や積立利率は実質利回りではない」ということです。多くの方(保険を販売している人も)が金利だと勘違いしています。ではメットライフ生命のドルスマートSの実質利回りを計算してみましょう。

【契約例】メットライフ生命 ドルスマートS

<解約返戻金と返戻率の推移> ※積立利率3.0%の場合
20年後(50歳):USD 27,011.66(73%)
30年後(60歳):USD 64,351.64(116%)
40年後(70歳):USD 86,054.50(155%)
50年後(80歳):USD 10,339.29(186%)

実質利回りで計算すると、

20年後(50歳):-3.09%
30年後(60歳):0.94%
40年後(70歳):1.70%
50年後(80歳):1.74%


払込期間中に解約すると元本割れなので、20年後のマイナスは仕方ありませんが、払込終了時の30年後でも実質利回りは0.94%です。この数字は現行利率(2.75%)よりも高い3.0%でのシミュレーションですが、実質利回りは1/3以下です。

払込終了後10年間寝かして、トータル40年の時間を費やしてようやく1.7%です。それでも積立利率には遠く及びません。

積立利率を金利だと思っていましたが、実際の利回りは半分くらいしかないんですね。
でも死亡保障があるから仕方ないのかと思いました。

はい。資産形成や資産運用と考えるとパフォーマンスが悪すぎです。

確かに総支払保険料の約2倍の死亡保障がありますが、実はこれもコスパ悪いです。

海外では実質利回りが4%〜6%死亡保障も総支払保険料の7倍もある終身保険があります。同じ米ドル建なら為替リスクも同じですし、それならパフォーマンスの高いものにしましょう。
詳しくは下記の入門書をダウンロードして一読ください。

※【入門書】家族のために死亡保障を準備するための入門書

まとめ

  • 円建終身より外貨建終身の方がメリットが大きい
  • 日本の外貨建終身はコスパが悪い
  • 外貨建終身に加入するなら海外で

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著者プロフィール

松本崇裕
松本崇裕
大学卒業後、東証1部上場の設備会社で現場監督として勤務。

外資系生命保険会社からスカウトされ、2013年1月から生命保険のライフプランコンサルタントとして6年3ヶ月勤務。

また同時期に個人で海外投資も始めましたが、海外投資の情報は少なく信頼できるか判断も難しいので、WEBや知人から沢山の情報を集めていました。 その1つの情報源としてK2のメルマガを購読しながら知識を深めていきました。

そして国内外の保険や投資についてメリット、デメリットを正直に伝えた上でアドバイスをする活動方針に共感し、弊社保険アドバイザーとして2019年4月よりK2 Holdingsに参画しました。

クライアントのマネーリテラシーの底上げをしつつ、日々顧客利益の為に活動しております。

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