円高・円安とは

こんにちは、K2 College大崎です。

今回は、「円高・円安」について解説したいと思います。

  • 日本は安い
  • 日本はすでに純輸出(輸出−輸入)はマイナス傾向
  • 円の価値は下がってます

外国の通貨の価値に比べて円の価値が高くなることが「円高」、反対に低くなることを「円安」といいます。

例えば、円が1米ドル=100円から1米ドル=90円に為替が動いた場合、円の価値が上昇したことになるので「円高」となり、逆に1米ドル=110円となれば、「円安」となります。

1米ドル=100円→110円など、円の数字が大きくなるのが「円高」だと思っていました。

今でもそう考えている方も少なくないですよ。

でもこれが理解できないと、世の中で起きていることも理解できていないということですから、早く理解できて良かったですね。

日本は安い

「円高・円安」についての意味はこれで理解できましたね。

現在、世界的な資源価格の上昇と、日本でも円安が進行しており、幅広い製品の価格が上がっております。

こちらのコラムにも書きましたが、

日本はエネルギーの87.9%(2019年)、食料の63%(2020年)を海外から輸入しておりますから、資源価格が上昇したり、円安になれば、ダブルパンチをもらっているようなもので、賃金が上昇しなければ、どんどん貧しくなっていきます。

下図は「円安」を表しておりますが、同じものを購入するに余計にお金を払わないということですね。

新型コロナウィルスのパンデミックになる前は、日本にはインバウンドで多くの外国人観光客が押し寄せていましたが、それは日本のモノやサービスが安いからです。

こうやって安い日本のモノやサービスが買われています。
日本の土地や不動産が買われるようになっているのも、そういう背景があるからですね。

日本ではずっとデフレが続いており、中には物が安く買えるから良いと言う人もいますが、とんでもないです。
物が売れないから安くするわけであり、利益がでなければその企業で働く従業員の給与は上がりません。

そして、給与が上がらなければ、その従業員の家庭は物を買うことを控えますから、企業は利益が出ず、従業員の給与は上がらずと、デフレ・スパイラルに陥ってしまいます。というか、すでに陥ってます。

日本はすでに純輸出(輸出−輸入)はマイナス傾向

またデフレ信仰だけでなく、輸出が多い日本にとっては円安の方が良いと未だに考えている方もおられますが、2010年以降、純輸出(輸出−輸入)はマイナス傾向になっております。

海外から輸入するものは増え続け、その値段は上がり続ける。
このまま悪い円安が進んでも日本にとって良いことはないです。

円の価値は下がってます

「円高・円安」に関しても、通常、ドル/円など、2国間の為替レートだけを見ている方が多いと思いますが、それだけでは複数の通貨に対しての「円の価値」はわかりません。

そのため、複数の通貨に対しての円の価値を見るためには、「実効」為替レートを確認する必要があり、さらに物価の変動も考慮すべきですので、「実質実効為替レート」で確認すべきです。
実質実効為替レートが通貨の実力を示します。

下図において、水色で表している「実質実効為替レートを、左側の数値(ポイント)で見てください。グラフは右肩下がりになっており、円安が進行していることがわかります。

実質実効為替レートは通貨の実力を示しましたから、円の価値は下がり続けているということです。

いくらお金をたくさん所有していても、それがすべて日本円であれば、その価値は下がり続けます。
価値を失い続ける前に、大切な資産の一部は、日本円以外で所有することをお薦めします。

まとめ

  • 日本が買われている
  • 円の価値は下がっている
  • 日本円以外で所有しよう

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著者プロフィール

大崎真嗣
大崎真嗣
投資アドバイザー

愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。

その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。

自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。

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