200万円のリターンがあるが手数料は50万円。あなたなら投資しますか?

2年前より『オフショア資産管理口座』で運用しているクライアントより相談がありました。内容は『オフショア資産管理口座』を解約して、その資金で『新海外個人年金』で運用しようと考えているというものでした。

  • 『海外個人年金』よりも『オフショア資産管理口座』で運用した方がお金は殖える
  • 生命保険の手数料は内包されている
  • 手数料は「金額」ではなく「率」で判断する

『新海外個人年金』よりも『オフショア資産管理口座』で運用した方がお金は殖える

どうしてそのように考えたのでしょうか。

この方からは、いつかは年金のように受け取れる商品として『海外個人年金』に加入したいとの希望は聞いておりましたので、そのタイミングが早まったのではないかと思います。

『オフショア資産管理口座』から『新海外個人年金』へ資金を移管して運用することはわたくもよくサポートしておりますし、人によってはその方が適しております。

ただ、お金を殖やすことを考えた場合、『オフショア資産管理口座』を利用してオルタナティブヘッジファンドなどで運用して行った方が効率は良いです。

そもそも『新海外個人年金』は保険商品ですから保障の方にコストが取られてしまい、投資商品に比べると資産効率は低いのです。

ですので、お金を殖やすということを優先される場合は、勤労収入がなくなる年齢になるまではオルタナティブやヘッジファンドなどで運用して効率的に資産を殖やし、その後、『新海外個人年金』へ移管して年金として受け取られると宜しいかと思います。

生命保険の手数料は内包されている

『オフショア資産管理口座』を解約して『新海外個人年金』で運用しようと考えている理由は、タイミングが早まっただけでしょうか。

利用されている『オフショア資産管理口座』は口座維持手数が必要ですが、『新海外個人年金』は手数料がないように思われたようです。

一般に、生命保険の保険料は、「純保険料」「付加保険料」から成り立っており、

「純保険料」は保険会社が将来の保険金等の支払いに備えて財源としている部分、そして「付加保険料」は保険会社の経費や儲けにあたる部分となります。

ですので、契約者が保険料として支払っている保険料の何%かは保険会社の経費や儲けに消えており、実質的に手数料を支払っていることは覚えておいてください。

目に見えるものだけで判断すると、判断を謝ることになります。

手数料は「金額」ではなく「率」で判断する

やはり手数料については気にしてしまいます。
気にした方が良いのは、保険料に対してくらいでしょうか。

あと、手数料は「金額」ではなく「率」で判断した方が良いです。
もしくは「価格」ではなくて「価値」で判断することです。

例えば、手数料が毎年50万円掛かる投資商品があったとして、あなたなら投資しますか?投資金額は2,500万円で保有しているとします。

手数料が50万円ですか?
投資しないですよ。

では、その投資商品で運用すれば毎年200万円のリターンが得られる場合はどうでしょう。

毎年、差額の150万円を得ることができますが、50万円の手数料を支払うのが勿体ないから200万円の利益を放棄しますか?ちなみに投資金額に対する手数料率は2%です。

投資します!

手数料の「価格」だけ見てしまうと、日頃自分が購入している日用品などと比較して高いと感じてしまうかも知れませんが、見合う「価値」があれば投資すべきではないでしょうか。

もちろん価値観は人それぞれですから押し付けることはしませんが。

投資を検討する際に手数料ばかり気にする方がおりますが、本質を見誤る可能性があります。

同じ利益を得られるのであればコストは低いに越したことはありませんですが、
お金を殖やすのが目的であれば、経済合理的に判断しましょう。

まとめ

  • 『海外個人年金』よりも『オフショア資産管理口座』で運用した方がお金は殖える
  • 生命保険の手数料は内包されている
  • 手数料は「金額」ではなく「率」で判断した方が良い

投資目的やご自身の環境に合った投資商品を選んでください。
投資のご相談は、こちらからお問合せくださいませ。

著者プロフィール

大崎真嗣
大崎真嗣
投資アドバイザー

愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。

その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。

自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。

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