こんにちは、K2 College 松本です。
今回は住友生命の一時払個人年金保険「たのしみステップⅢ」を解説します。こちらは住友生命の商品ですが、証券会社、銀行で販売されている商品になります。
銀行で「運用して増やしましょう」と勧められています。
この商品は指数の上昇率に応じて積立金が増えますが、減ることはありません。とても安心できるフレーズですが、実際どのくらい増えているのか、どのような仕組みなのか確認しましょう。
- 動画解説
- 住友生命は日本の4大生保の一角
- 指数に連動して増えるが、減ることはない一時払個人年金保険
- 指数の運用実績は年利1.6%
- 契約はしない。既に契約している人は個別相談してください。
動画解説
住友生命は日本の4大生保の一角
会社概要
住友グループに属する保険相互会社で、総資産、経常収益、保険料収入で業界第4位、4大生保の一角(日本生命、第一生命、明治安田生命、住友生命)です。
前身会社である『日之出生命保険会社』が1907年5月に創業。1925年、住友合資会社が日之出生命保険株式会社の経営を引き継ぎ、1926年5月に商号を『住友生命保険株式会社』に変更した。第二次世界大戦後の財閥解体並びに「財閥商号の使用禁止等に関する政令」により、住友連携各社が「住友」の商号を名乗れなくなったため、1947年8月に『国民生命保険相互会社』を設立。1952年5月、財閥商号の使用禁止等に関する政令の廃止により、住友連携各社が再び「住友」の商号を名乗ることが可能となったため、同年6月、名称を『住友生命保険相互会社』に変更。2001年11月、株式会社三井住友銀行、三井住友海上火災保険株式会社、三井生命保険株式会社との全面提携について合意した。これを受けて、2002年12月、運用子会社5社統合による新会社「三井住友アセットマネジメント」のほか、2010年4月、三井生命との共同出資による生命保険子会社『メディケア生命』等が営業を開始している。
正式名称:住友生命保険相互会社
設立時期:1907年5月
営業拠点:87支社 1,451営業所(2021年3月末時点)
総資産:41兆940億円(2021年3月末時点)
エンベディッドバリュー(EV):4兆4,892億円(2021年3月末時点)
格付情報
S&P:A+ (2021年3月末時点)
R&I:AA- (2021年3月末時点)
Moody’s:A1 (2021年3月末時点)
ソルベンシーマージン比率
862.5% (2021年3月末時点)
歴史が長い会社は安心できますね。
日本の4大生保の一角なので、歴史もあります。
また、会社規模はもちろんですが、格付け、ソルベンシーマージン比率からも十分に信頼に値する会社と言えます。
指数に連動して増えるが、減ることはない一時払個人年金保険
取扱金融機関
- SMBC日興証券
- 三井住友銀行
契約概要
商品名:たのしみステップⅢ
正式名称:5年ごと利差配当付選択通貨建個人年金保険(一時払い)
契約通貨:米ドル/豪ドル/日本円
契約年齢:0歳〜90歳
据置期間:5年/10年
払込期間:一時払
払込頻度:一時払
積立利率と指数連動率:契約時に固定(毎月1日と16日に更新)
運用方法:指数連動
受取方法:一時金受取/確定年金(5年・10年・15年)/年金総額保証付終身年金
目標額設定:なし/あり(120%〜200%[10%刻み])
契約初期費用:なし
契約後にかかる費用:解約控除費用
告知:不要
商品解説
一時払の個人年金保険です。通貨は3種類(米ドル/豪ドル/日本円)から選択でき、契約時に積立利率と指数連動率が決まります。積立利率は1日と16日に更新され、据置期間(5年/10年)と通貨と目標額設定の有無によって変わります。据置期間中は「SGI FIAマルチ・アセット指数(米ドル)」の上昇率に指数連動率を掛けた数値で積立金が増加します。もし指数がマイナスだったとしても積立金は減らない仕組みです。据置期間で増やした年金原資は一括受取、確定年金、終身年金から選択できます。また目標額設定をしておくと円建で年金原資を確定することができます。
円建で年金原資を確定してくれるのは便利ですね。ただ増える仕組みがイマイチよくわからないです。
自動で利確してくれるのは便利ですが、長期的に考えるとインフレに対応できる資産として米ドルのまま保有しておくほうが良いと思います。次のチャプターで積立金の増える仕組みについて解説します。
指数の運用実績は年利1.6%
この商品に用いる指数は「SGI FIAマルチ・アセット指数(米ドル)」なので実績を確認しましょう。
<運用実績>
上図が指数の推移です。約5年運用して8%のリターンなので年率1.6%という結果です。全然ダメですね。ただしこの指数の上昇率に連動率を掛けた数字が積立金の増加率になります。
現在(2024年1月16日〜2024年1月31日)の指数連動率は171%なので仮に2018年6月30日から運用を始めた場合のシミュレーションをしてみます。
<指数の推移>
2018年6月30日:100
2019年6月30日:106
2020年6月30日:107
2021年6月30日:114
2022年6月30日:109
2023年6月30日:109
<指数の上昇率>
2019年6月30日:6.0%
2020年6月30日:0.9%
2021年6月30日:6.0%
2022年6月30日:-4.5%
2023年6月30日:0.0%
<積立金の増加率>
2019年6月30日:10.3%
2020年6月30日:1.5%
2021年6月30日:10.3%
2022年6月30日:0.0%
2023年6月30日:0.0%
ということで、5年間で22.1%増えているという結果になりました。年利4.4%なので悪くはないですが、凄く良いわけでもありませんね。しかも2018年は米国金利が今より低いため、指数連動率も120%くらいなので実際はもっと低い結果になっているでしょう。面白い商品の仕組みですが、連動させる指数のリターンが悪すぎですね。
イメージしていたよりも増えない感じですね。
そうですね。同じように増やしながら将来は年金受取を想定するなら『新海外個人年金』の方が早く受け取れ、より多くの年金と資産を築くことができます。さらに新海外個人年金には、日本の保険にはない被保険者を変更することもできます。他にも様々な使い方があるので、下記のコラムも参考にしてください。
*『新海外個人年金』は3年目から終身年金として利用できる!
*『新海外個人年金』の活用法!「2−3−5プラン」毎年5%の収入を得ながらも資産が増える。
*『新海外個人年金』解約返戻金をキープしたまま総支払保険料の8倍を引き出せる!
*『新海外個人年金』の活用法!「継続オプション」で指数関数的に増えた解約返戻金を次世代へそのまま引き継げる!
契約はしない。既に契約している人は個別相談してください。
指数を用いて積立金の増加率を決める仕組みは面白いですが、用いる指数のリターンが悪すぎてイマイチな商品になっています。ちなみに同じような仕組みで指数を用いた『新インデックス型海外終身保険』という商品もありますので、ご興味ある方はお問い合わせください。
たのしみステップⅢを既に契約している場合はどうしたらいいでしょうか?
契約時期によって積立利率と指数連動率が変わりますし、目的に応じて適切なアドバイスは変わるので、私に直接ご相談ください。
※直接相談(無料)
まとめ
- 加入するのはやめよう
- 今契約していたら、内容を見て個別に判断するので、お気軽にご相談ください(無料)
- 日本の保険で貯蓄や運用はしない
海外の保険であれば高い金利で運用ができます。詳しくは入門書を一読ください。
【入門書】保険で銀行金利の3600倍の金利をつけるための入門書
著者プロフィール
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大学卒業後、東証1部上場の設備会社で現場監督として勤務。
外資系生命保険会社からスカウトされ、2013年1月から生命保険のライフプランコンサルタントとして6年3ヶ月勤務。
また同時期に個人で海外投資も始めましたが、海外投資の情報は少なく信頼できるか判断も難しいので、WEBや知人から沢山の情報を集めていました。 その1つの情報源としてK2のメルマガを購読しながら知識を深めていきました。
そして国内外の保険や投資についてメリット、デメリットを正直に伝えた上でアドバイスをする活動方針に共感し、弊社保険アドバイザーとして2019年4月よりK2 Holdingsに参画しました。
クライアントのマネーリテラシーの底上げをしつつ、日々顧客利益の為に活動しております。
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