新NISAは子ども名義で口座開設できない

こんにちは。K2 College編集部森本です。

2024年からNISAも新制度になり、多くの変更点がありました。その中でもジュニアNISAの廃止は大きな変更点のひとつと言えるでしょう。

この記事では、新NISAでは子ども名義の口座開設はできない点について詳しく解説していきます。NISAで子どもや孫の資産形成を考えていた方はぜひ参考にしてください。

NISAが新しくなったことで教育資金など、子どものための資産形成の方法に影響はあるのでしょうか?

保険のように加入年齢で金額が変わることはないため、親名義で目的を分けて資産運用することをおすすめします。

  • 新NISAは子ども名義で口座開設できない
  • 親名義で子供のために資産運用を行う
  • 目的別に分けて新NISAを活用する

新NISAは子ども名義で口座開設できない

2024年以降の新NISA制度では、子ども名義での口座開設が認められていません。

これは、新NISA制度が成人を対象とした投資制度として設計されているためです。具体的には、新NISA口座の開設には18歳以上であることが条件となっており、未成年者は対象外となります。

ジュニアNISAが2023年に廃止になったことで、子ども名義での新NISA口座は開設できないのが現状です。

ジュニアNISAが2023年で廃止になった理由

ジュニアNISAが2023年で廃止になった理由は、利用者数が当初の予想を大きく下回ったことが主な原因とされています。

2023年3月末時点での口座数を見ると、成人向けのNISAと比較して、ジュニアNISAの利用が非常に限定的であったことが分かります。

口座種類口座数
一般NISA1090万4260
つみたてNISA783万1060
ジュニアNISA98万7296

(参照元:金融庁「NISA口座の利用状況調査)

政府は、ジュニアNISAを導入した際、子どもの将来に向けた資産形成を促進することを目的としていました。しかし、実際には多くの家庭で制度が活用されず、当初の目標に到達しませんでした。

そのため、制度の継続が困難と判断され、終了に至ったものと考えられます。

ジュニアNISAと成人向けNISAの口座数の差は、制度の普及状況を如実に表しています。この差を埋められなかったことが、ジュニアNISAの終了を決定づけたと言えるでしょう。

ジュニアNISAはなくなりましたが、代わりの制度はないのでしょうか?

現時点では、ジュニアNISAに代わる子供向けの税制優遇制度は予定されていないようです。ただし、政府は子育て支援策を強化する方針を示しているので、今後新たな制度が導入される可能性もあります。

親名義で子供のために資産運用を行う

新NISA等を利用して、親名義で子どものために将来の資産運用を行うことができます。

新NISAは長期的な資産形成を支援するために設計されており、非課税枠を活用することで効率的に資産を増やすことが可能です。親が新NISAを利用して資産を形成し、その資産を子どもの将来の教育費や生活費に充てることができます。

例えば、毎月3万円を年利5%で20年間運用したとすると、以下のようなシミュレーションになります。

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毎月3万円を年利5%で20年間積み立て運用することで、将来1,233万円が貯まるというシミュレーション結果が出ています。

子どもに必要な資金として最も高額なのが教育費です。大学の初年度の教育費は、国公立大学の場合は平均で87.2万円、私立大学では平均227.6万円(医歯系を除くと平均140.5万円)となっていることから、子どもの教育費は十分賄える金額になります。

参照元:日本政策金融公庫「入学先別にみた初年度の教育費(入学費・授業料・施設設備費)」

新NISAを利用して親が資産を効率的に形成し、それを子どもの将来のために活用することは、子どもの教育や生活の質を向上させる有力な手段のひとつと言えるでしょう。

親名義で運用している商品を子どものために利用することは可能なのでしょうか?

目的によって積み立てた分をすべて売却することも、一部だけを売却することもいつでも好きなタイミングで自由にできます。

目的別に分けて新NISAを活用する

ここまで、ジュニアNISAの廃止により、新NISAは子ども名義で口座開設できないことについて解説してきました。

新NISAでは子ども名義での口座開設はできませんが、親名義の口座を開設し、子供の将来のために投資を行うことは可能です。

もちろん運用益は親の所得となりますが、将来的に子供に資産を譲渡することもできます。そのため、新NISAで積み立てするのであれば目的を明確にして運用することをおすすめします。

新NISAは子ども名義でできないことにデメリットはありませんか?

新NISAでは子ども名義での資産運用という選択肢はなくなりました。ただし、親名義で目的を明確にすることで、子どもの将来のための資産形成は十分可能と言えます。

まとめ

  • 新NISAでは子ども名義で口座開設できない
  • 親名義で資産運用して教育資金などを貯める
  • 子どもの将来のために、子ども名義で資産運用をできないのはデメリット

初心者の方が最適な銘柄を選ぶのは難しいかもしれません。お困りの際は無料相談にてお話を伺いますので、ご希望の方はこちらからご連絡ください。

著者プロフィール

森本 雅之
金融機関や会計事務所で実務経験を積んだ後、現在は金融系Webライターとして活動中。

累計200本以上の記事を執筆し、様々な金融系メディアで執筆経験あり。自らの投資経験や金融の専門知識を活かし、読者にとって分かりやすく実践的な情報提供を心がけている。

保有資格は「2級ファイナンシャル・プランニング技能士」

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