Imperial Corporate Capital社のローンノート案件(London Delta 2)

こんにちは。K2 College大崎です。

今回は、Imperial Corporate Capitalローンノート案件について解説します。

  • 動画解説
  • Imperial Corporate Capital PLCとは
  • ローンノート案件(London Delta 2)とは
  • 「London Delta 2」への投資を考える

動画解説

Imperial Corporate Capital PLCとは

Imperial Corporate Capital (ICC) は、イギリスを拠点とする不動産デベロッパーで、主にグレーターロンドン地域およびその周辺の住宅開発プロジェクトに注力しています。

2016年に設立され、ロンドンを中心に活動していますが、これまでにいくつかの物件開発プロジェクトを手がけてきました。

ICCは過去に複数の開発プロジェクトを計画してきましたが、いくつかのプロジェクトは計画段階での問題や資金調達の困難さから頓挫しています

また、プロジェクトの頓挫に伴って、資金の返済が予定通り行われていないとの声や、約束した配当や元本の返済が遅れているとの苦情も出ているようです。

なお、最近は戦略の転換を余儀なくされ、最近は比較的小規模な住宅プロジェクトに注力しているようです。

プロジェクトが頓挫するようなこともあるのですね。

土地の取得や規制、許認可、それに資金調達に支障が生じれば、開発を進めることができませんからね。

特に、金融機関からの融資条件が厳しくなると、必要な資金を確保することが難しくなり、プロジェクトが中断される原因となったりします。

ローンノート案件(London Delta 2)とは

ローンノート(Loan Notes)は、基本的には借用書のことで、通常は利息を付けてローンを返済するという約束を記録した紙切れです。

不動産投資における資金調達手法の一つと利用されており、投資家が不動産プロジェクトに対して貸付を行う形態の金融商品となっております。

特定の不動産プロジェクトや開発に資金を提供し、その見返りとして定期的な利息収入や元本の返済を受け取る権利を表します。

特にデベロッパーが銀行からの融資を受けにくい場合や、より柔軟な資金調達が必要な場合に活用されます。

ICCは「ロンドン・クロスレール」エリアの物件の購入、計画そして開発の資本を集めるために、ローンノート(融資用約束手形)を開始し、それを「London Delta 2」という金融商品として、資金を募っております。

<投資条件>
投資期間:3年
最低投資金額:5,000ポンド
受取利子:①年間10%の固定金利、もしくは②期間終了時に33.3%の金利

①年間10%の固定金利

②期間終了時に33.3%の金利

ちなみに、利子は年払い、もしくは3年の投資期間終了時に支払われますが、投資期間終了後に元金の100%が償還されます。

3年間とはいえ、年間10%の固定金利が貰えるのは良いですね。

条件としては良いですね。
投資先としてはどうか、もう少し確認してみましょう。

「London Delta 2」への投資を考える

最低投資金額は5,000ポンドですから、日本円で100万円くらいですね。

資料を見ると、投資資金はImperial Corporate Capital社の「保管口座」へ振込むとなっておりましたが、「分別管理」がされているかわかりません。

投資家の資産は「カストディアン」を使って管理されておりImperial Corporate Capital (ICC)の資産とは別に「分別管理」がされていれば、ICCが破綻してもカストディアンに預託されている投資家の資産は守られますが、ICCのいう「保管口座」が何かはわかりませんので、不安は残ります。

特に、「London Delta 2」のように投資金額に対して毎年利子を受け取り、投資期間終了時に元金の100%が償還されると謳っている案件はポンジスキームが多いですから、「分別管理」がなされていないと、投資詐欺に遭う率が高くなりますので、ここは投資前に確認したいですね。

また、Walton(ウォルトン)の 「ランドバンキング」とは少しビジネスモデルは違いますが、ウォルトンのように「償還予定が過ぎてもまだ償還されない」という可能性もあるかも知れませんので、こちらにも注意が必要ですね。

その他、ローンノートは以下のようなリスクが考えられます。

  1. 信用リスク:
    借り手(不動産開発者)が返済不能に陥るリスクがあります。
    特に、プロジェクトが予期せぬ問題に直面した場合、返済が遅延または不履行となる可能性があります。
  2. 市場リスク:
    不動産市場の変動により、プロジェクトの収益性が低下すると、返済能力にも影響を及ぼすことがあります。
  3. 流動性リスク:
    ローンノートは、株式などの市場で自由に売買されるわけではないため、急な資金が必要な場合でも売却は難しいです。

なお、多くの場合、ローンノートは不動産を担保として設定されるため、万が一の際には担保物件からの回収が可能かと思いますが、

「London Delta 2」も不動産、収益、手元資金などの企業の資産により担保されるようになっているとのことですから、ここは安心ですかね。

しかしながら、本当に担保されるようになっているか契約書などで確認は必要です。

大崎さんなら「London Delta 2」に投資しますか?

私なら替わりにREIT(不動産投資信託)に投資しますね。
多少リターンは下がりますが、その分、より低いリスクで流動性も高いですから。

もしくは、他に投資するために売却しましたが、英国学生寮ファンドも良いですね。
こちらもリスクが低いです。

まとめ

  • Imperial Corporate Capital (ICC)は、過去いくつかのプロジェクトで頓挫している
  • ローンノートは万が一の際には担保からの回収が可能
  • ローンノートはREITよりも流動性は低く、リスクも高い

投資先で悩まれている方は、こちらからご相談ください。

著者プロフィール

大崎真嗣
大崎真嗣
投資アドバイザー

愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。

その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。

自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。

この投稿へのトラックバック: https://media.k2-assurance.com/archives/24973/trackback