金融危機に直面するのか

こんにちは。K2 College大崎です。

3月にはシリコンバレーバンク、シグネチャーバンクが相次いで経営破綻しましたが、5月1日にもファースト・リパブリックバンクも破綻に追い込まれました。

他の地銀の株価も大きく下落しているという報道が出てますね。

次の経営破綻や買収候補となる銀行を探す動きが金融市場で強まっておりますが、パックウエスト・バンコープやウエスタン・アライアンスの身売りが取り沙汰され、株価が急落しております。

このまま景気後退に陥れば、更なる銀行破綻が発生するかも知れませんね。

  • 過去の景気後退時に匹敵する状況となっている
  • 金融危機に直面するのか
  • 9月には金利引下げ開始か

過去の景気後退時に匹敵する状況となっている

米銀の相次ぐ破綻はFRB(米連邦準備制度理事会)の急速な利上げで各銀行が持つ米国債などの有価証券の価格が下がってしまい巨額の含み損を抱えたことが一因ですが、銀行は企業に対しての融資基準を引き締めており、企業および消費者といった借り手の資金需要も鈍化してきております。

融資基準の引き締めについては、リセッション(景気後退)を見越して投資対象を変えるの記事でも取り上げておりますが、融資基準の引き締め率が大幅に上昇しているタイミング後でリセッション(景気後退)に陥っていることが確認できるかと思います。

また、以下は、野村総合研修所が作成している資金需要判断から融資基準判断を差し引いた指数(青色)のグラフですが、この数値が2000年のITバブル崩壊時、2008年のリーマンショック時、2020年のコロナショック時の最低水準と並ぶものとなっており、過去の景気後退時に匹敵する状況となっていることが確認できます。

金融危機に直面するのか

やはり景気後退に陥ってしまうのでしょうか。

景気後退どころか、金融危機に直面してしまうかも知れませんよ。

米経済の先行きについては、今までインフレが焦点でしたが信用収縮(金融機関の融資が縮小する現象)へ焦点が変わろうとしています。

インフレ対策には政策金利の大幅な引き上げが必要で、FRBは政策金利の誘導目標を500-525まで急速に利上げを行ってきましたが、今は政策金利の引き下げを必要としております。

リセッション(景気後退)を見越して投資対象を変えるの記事でも取り上げましたが、リセッション(景気後退)における政策金利の利下げで株価は大幅に下落しますから、これがトリガーとなり金融危機に直面するかも知れません。

また、現在は、空室率や金利上昇で商業不動産(CRE)ローンのデフォルトが増えつつあり、更なる金融不安を引き起こすリスクを抱えております。

9月には金利引下げ開始か

米労働省が10日発表した4月のCPI(消費者物価指数)は前年同月比4.9%上昇でしたが、これは市場予想5.0%を下回る伸びでした。

ブルームバーグの記事では、「FRBに利上げ停止の余地を与える」との見出しがありましたが、これはどうでしょうかね。

食料品やエネルギーを除くコア指数では前月比0.6%上昇と伸びが加速しておりますし、FRBが物価目標としている2%とはまだ大きな乖離があります。

ただ前述したとおり、インフレから信用収縮に焦点が変わろうとしていますから、市場の予測どおり、利上げの停止となるかも知れません。

現状、2023年6月と7月のFOMCでは金利は据え置かれ、9月のFOMCで金利引下げが開始されると予測されております。

リセッション(景気後退)における政策金利の利下げで株価は大幅に下落しますから、暴落に備えてくださいね。今度の金融危機はかなり大きな下落を伴うかも知れませんよ。

そして、ITバブル崩壊の暴落の際、株価が元の高値に戻るまでは13年も時間を要しているのも忘れないでください。

弊社では「元本確保型」の商品をいくつか紹介しておりますから、それらの商品で備えておいてください。

金融危機で資産を大幅に減らしてしまい、お金が必要なタイミングになっても価格が戻ってないということは避けてくださいね。

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まとめ

  • 米経済の先行きはインフレから信用収縮へ焦点が変わる
  • 景気後退どころか、金融危機に直面してしまうかも知れません
  • 「元本確保型」商品で備えておく

著者プロフィール

大崎真嗣
大崎真嗣
投資アドバイザー

愛知大学経済学部卒業
大手旅行会社で10年間、その後、企業の人材育成を支援する会社で約6年間、法人営業として経験を積む。
直近約5年半はキャリアコンサルタントとして、転職希望者の相談や企業の採用に一役を担う。

その傍らで、自らの投資経験を踏まえたファイナンシャルアドバイスを開始。
ファイナンシャルプランナー2級も取得。

自分でしっかり考える投資家をサポートするという経営方針に共感し、自らもかねてから顧客であったK2 Collegeに参画。

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