日本生命の職員15人が契約貸付金など不正引き出し、被害計約1.38億円!!

こんにちは、K2 Collegeの野村です。

今回は、 6月30日にBloombergの記事にありました「日本生命:職員15人が契約貸付金など不正引き出し、被害計約1.38億円」について、解説していきます。またまた出てきました不正事件、いったいいつまで続くのでしょうか?

  • 「日本生命の職員15人が契約貸付金など不正引き出し、被害計約1.38億円!!」動画解説
  • ここに至るまで不正契約絡みは山ほどあった!
  • 今回の職員15人が契約貸付金など不正引き出しした経緯は?
  • 不正する営業マンや職員に共通する事項
  • (まとめ)日本の保険会社はどこも同じ

「日本生命の職員15人が契約貸付金など不正引き出し、被害計約1.38億円!!」動画解説

ここに至るまで不正契約絡みは山ほどあった!

今回、契約者貸付金などの不正引き出しが発覚しましたが実はその前からも山ほど不正契約絡みは横行しておりました。

以前にこちらのコラムでも書きましたが、第一生命のこれまでの不祥事 まとめ(2021年10月末現在)で記憶に新しい「19億円搾取、当時89歳のセールスレディ(おばあちゃん)」から、金融庁が事態を重く見て各社の実態調査に動き出した。当然、国内最大手も他人事ではなくそわそわしていた。

というのも、日本生命の営業現場では保険募集に関わる重大な事故が毎年発生しており、同社からの事故の届け出を受けた金融庁が、とりわけ監視の目を光らせているからだ。

営業職員チャネルを持つどの生保会社でも同じだが、営業職員による金銭詐取やコンプライアンスに抵触する保険募集が発覚した場合、各社は地元の財務局へ事故の届け出をしなければならない。そして、届け出を受理した財務局が金融庁に報告する流れになっている。

日本生命の場合、2021年度は12月時点(2021年4月~12月)で34件の事故が発覚し、その旨を財務局に届け出ている。「重要事項の不説明」や「特別利益の提供」(契約者や被保険者に対して保険料の割引きなどを行うこと)など、保険募集に関わるさまざまな違反行為が報告されたが、特に目立つのが保険に加入意思のない人の名義だけを借りて作成する「名義借り契約」と呼ばれる不正契約の多さだ。  日本生命の全国99支社の1割に当たる10支社で名義借りが発覚しており、実際の不正契約の件数は100件以上に上る。

中には、1人で30件もの名義借り契約を作成した営業職員もいた。1つの営業部で営業職員9人が不正に関わるケースも発覚するなど、組織ぐるみの不正が疑われる事案もあった。金融庁は不正の件数だけでなく、事案の悪質性も問題視している。

「今後、金銭詐取事案が発生した場合には、財務局だけでなく、金融庁にも前もって報告するように」

金融庁が日本生命に対して異例の要請を出すきっかけになったのは、2021年度に発覚した同社青森支社における金銭詐取事件だ。

同支社所属の営業職員が70代の契約者の配偶者と懇意になり、銀行の通帳とパスワードを入手。約8カ月間に計38回も契約者貸付金や配当金を不正に引き出して金銭を取得した事故が同社の社内調査で判明している。契約している保険の解約返戻金の範囲内で、保険会社からお金を借りることができる「契約者貸付制度」を悪用したという点で、この事故は第一生命などで発覚した金銭詐取事件と類似点がある。「自分は被害を受けているのではないか」と不審に思った契約者が、日本生命と金融庁の両方に申し出たことで詐欺行為が発覚した。

問題はそれだけではない。日本生命の内部資料によると、2017年度から2021年度までの直近5年間で、営業職員による金銭詐取事案が15件判明している。もちろん金融庁は事故の報告を受けているが、中には1事故で契約者の被害総額が数億円に上る詐欺事件も発生している。にもかかわらず、日本生命はこうした事実を一切公表していない。

営業職員による巨額詐欺事件の発覚を受けて、第一生命は再発防止策の策定と実行に取り組んでいるが、そうした動きとは対照的に日本生命は金銭詐取事案を公表せず、ターンオーバー問題でも明確な改善策を打ち出していない。

金融庁が口を酸っぱくして言う「顧客本位の業務運営」から鑑みて、日本生命に金融庁の立入検査が入る可能性が高まっている。

むしろ、これほど不正契約が横行していることがわかっていても、未だに立入検査に踏み切らないのはある意味当局と日本生命が癒着していて、もみ消しているとしか思えない。

今回の職員15人が契約貸付金など不正引き出しした経緯は?

今回のBloombergの記事と他の記事の内容に相違がある点がある。まずは、Bloombergの記事によるとこう書いてある。

  • 件数は16件、2017年度から21年度末まで
  • 起こした職員数は15人
  • 被害金額は合計約1億3800万円
  • 主な手口は契約貸付金・配当金の不正引き出し
  • 日本生命は事実認定した被害金額を弁済
  • 関与した職員に責任に応じて求償し、厳正な処分を実施

これだけ見ると、2017年度からだと理解できるが、一方で同日のYahooニュースなど他の記事によると2003~21年に20~70代の女性営業職員15人が契約者から計約1億3800万円をだまし取っていたと発表した。と書いてある。

また、契約貸付金や配当金を不正に引き出すなどして15人は既に退職。うち7人は懲戒解職処分、残り8人は懲戒解職処分相当とした。被害者には全額を返済した。Bloombergの記事では具体的な処分内容について書かれていないが、Yahooニュースなど他の記事だとこう書いてある。しかも、何故人によって処分内容が違うのだろうか?普通に考えれば、こんなことしたら即クビぐらいにしないと契約者に示しがつかないと思う。

それに加えて、Yahoo記事だとこう書いてある。

同社によると、不正は国内13支社で発生した。契約者からの問い合わせで発覚したケースが多い。被害額が最も大きかったのは、武蔵野支社(東京都武蔵野市)で発生した事案で、50代職員が03~18年に契約者6人から計約5800万円をだまし取っていた。保険料を自分名義の口座に振り込ませていたという。 

保険業界以外の方が聞いたら、怒り狂ってしまう方もいるだろうし呆れて空いた口が塞がらない方もいるでしょうが、私が過去に在籍していた保険代理店の営業マンでもこういう不正をする方は一定数いました。勿論、私は加害者になった事はないが「歩合制・フルコミッション」などの報酬形態が一番の問題ではあるが、こうした不正をする営業マンの特徴については次のパートで書きます。

不正する営業マンや職員に共通する事項

以前にも同じようなことを書きましたが、こうした不正や不祥事をする営業マンや職員に共通する事項について私のこれまでの保険業界の経験から以下に当てはまるケースが多い。

  • 生保営業歴が10年前後かそれ以上のベテラン
  • 法人契約メインで活動していた方
  • 隙のない服装や着こなし
  • 基本的に人当たりがいい
  • 信頼関係が長く、気心知れた方に「特別な話がある」と持ちかける
  • お客さんに支社やコールセンターにかけさせないで自分と直接連絡に限定させる

ざっと挙げるとこんなところだろう。保険業界は1件でも大きな契約となって、その分大きな報酬を得ることもある。特に法人契約においては、1件で何百万何千万と入るがそれに安心して仕事しなくなったり、入った報酬を接待交際費に使ったりして自身のキャッシュフローが大きく狂ったという営業マンを何人も見てきました。

特に生活費は一旦上げてしまうと生活水準を下げることが難しいと言われている。見栄と虚勢で生きたいる営業マンにとっては最終的には不正に手を染めてしまう哀れな末路となってしまいます。

(まとめ)日本の保険会社はどこも同じ

ここまで保険会社各社で不正契約や不祥事が多いと、いったいどこの保険会社がいいの?となりますよね。結論から言うと、どこも同じようなものだと思いますw

ただ、加入している保険についてその担当者が明らかにおかしなことを言ってきた場合は、その支社やコールセンターに連絡しましょう。間違っても担当者個人の口座に振り込むなどは絶対にやめましょう。

仮におかしいと思ったら弊社に連絡して頂いても構いません。弊社は生命保険会社や保険代理店ではなく、真の意味で公平中立な立場で最適なアドバイスを致します。

まとめ

  • 日本生命の不正契約は以前から山ほどあった!
  • 不祥事や不正に関して他社と違い、日本生命は公にしていないケースが多い
  • 生保営業歴が10年前後かそれ以上のベテランや法人契約メインで活動していた方などには注意
  • 間違っても担当者個人の口座に振り込むなどは絶対にやめましょう。
  • おかしいと思ったら弊社にご連絡を

今回は「日本生命の職員15人が契約貸付金など不正引き出し、被害計約1.38億円!!」についての記事をもとにこれまでの日本生命の不正や不祥事案件含めて書きましたがいかがでしたでしょうか?不正が絶えない生保業界ですが、だからと言って全て解約というわけにもいかないのが現状です。担当者が少しでもおかしいと思ったら、弊社含めた第三者にご相談ください。
また、現役や元保険営業マンで生命保険業界に疲れた方は是非弊社のビジネスパートナーとして活動されることを強くお勧めします。詳細は下記リンクよりご覧ください。これまでのキャリアを活かして、国内外色々な保険や投資商品の中からクライアントに対してベストなプランをアドバイスしましょう!

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著者プロフィール

野村元輝
野村元輝
<経歴>
大学卒業後、大手宝飾品専門店に3年2ヶ月勤務。
生命保険業界の杜撰さに唖然として、世直ししたい一心で2006年6月から生命保険の代理店で生命保険の営業マンとして11年半勤務。

その傍らで、より顧客ニーズに立ったアドバイスがしたいと思い、2011年10月より個人事業として海外投資のアドバイスを開始。

弊社代表の河合と共通の知人経由で知り合い、その後弊社保険アドバイザー(K2 Assurance)として2017年12月より参画。

現在では、主に弊社パートナー(K2 Partners)向けに勉強会やセミナー講師、オンライン面談などを日々こなしています。
多くのパートナーが海外投資・海外保険のスペシャリストになるように日々サポートしております。

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