こんにちは、K2 College河合です。
本日も投資アドバイザーとしてよく聞かれる質問です。
「投資にまわすのって資産全体の何%くらいがいいですか?」
私も最初投資する時はいくらにしようかな?って考える際に、同じような質問した記憶あります(笑)。ただ実際に投資を始めたら、あれもしたいこれもしたいってどんどん増えていき、普段使わないお金は大体投資にまわしてしまってます。
保険と違い投資商品は、大体のものがいつでも換金できるものです。株なら秒単位、債券なら毎日、投資信託で長くて7営業日です。不動産は相対取引なので、良い買い手を見つけるのに時間がかかりますが(数ヶ月など)、通常証券会社で投資しているものに関しては、流動性高いものとして投資しておいてもいいと思います。
- 最初はまず少額から始めよう
- 一括投資と積立投資、両方始めよう
- お金を用途に分けて、投資をしよう
- 投資比率よりも通貨比率の方が大事
最初はまず少額から始めよう
上の方のように、投資をする最初は資産全体に占める投資比率が気になるものです。ここで全体の20%とか3等分(預金、投資、不動産)という回答する証券マンやFPは、教科書に載ってる通りのことを言うだけの人間か、みんなこう言ってるから受け入れられやすいだろうというだけで言ってます。実際には「人それぞれ」です。
ただしいくつか失敗をしないためのルールがあるので、それに則って投資を進めていくことをお勧めします。まず一つ目が少額から投資を始めること。
投資というのはいくら勉強しても一生勉強しきれないものです。また投資をしてみないとわからないこと、見えてこないことがたくさんあります。証券マンは手数料を売買して稼ぐことが目的なので、最初からたくさん買ってもらった方が楽に稼げます。なのでたくさん投資をする分には止めません。
ただ実際は金額は違っても同じリターンです。例えば+10%なら、1000万円投資をしたら100万円の利益、100万円投資をしたら10万円の利益ということで、成績は+10%で同じです。あとはいくら投資していたか?という違いだけですよね。なのでまずは1000万円じゃなくて100万円で投資することをお勧めします(ただ資産10億円ある方の100万円と資産1000万円の方の100万円ではお金の価値が違いますから、ご自身の感覚で決めてください)。
そして投資に慣れたら、また投資した先が本当に良い商品だという確証が持てたら、同じ商品に買い増しでもいいし、別の商品に分散投資でもいいので、徐々に投資額を増やしていってください。また最初に少額投資した分で損をしてしまっても、決してそれで止めないでください。投資家の全員が必ず損を経験して資産を増やしています。
少額から始めればいいと聞いて気持ちが楽になりました。また何%投資にまわすことが答えということはないと聞いて、むしろ納得です。
証券マン、保険屋さん、FPさん、皆さんそれぞれのポジショントークがあります。商品を売りたい、手数料を稼ぎたいというポジショントーク以外にも、資格を取ったら勉強したことを話したい、というポジショントークもあるので、気をつけましょう。
一括投資と積立投資、両方始めよう
お金の基礎「一括投資と積立投資どっちがいい?」でも書いたように、一括投資と積立投資では投資手法が大きく異なります。またそれぞれお金の性質も異なるので、どちらも始めてみないとわかりません。またどちらも要らないものはないので、(年齢にもよりますが)必ず両方しておきましょう。
また一括投資と積立投資では投資できる先が異なります。日本の積立(NISA、iDeCo)だとFAANGsファンドや次世代株ファンドのようなテーマ型ファンドへは投資できないですし、海外積立は選択肢が多いとはいえど、ヘッジファンドは一つしか選べませんし、オルタナティブへ投資できません。それぞれの投資手法で有効な投資先を選別するようにしましょう。
私は一括で投資することが、金額が大きいせいかリスクが高いと感じてしまい、積立しか始められてません。やはりこれではダメでしょうか?
その逆で、積立の方が長く積立をしないと資産形成できないし、投資成果を得られないので、(時間的)リスクだと感じる方もいるようです。
どちらもそれぞれの投資家の感性なのでそれでいいと思いますが、感覚ではなく事実だけのお話をすると、積立投資はドルコスト平均法で買付コストを抑えられる分、損をしづらく、お金を貯めやすいけれど、一括投資は早くリターンを出せる分、資産を増やすのに適しています。どちらももちろんリスクがあることには変わりありませんが、それぞれ得られるメリットが異なります。つまり両方を望むのであれば、感情に流さず、両方するしかないんです。
お金を用途に分けて、投資をしよう
これらを踏まえて、投資、保険、不動産などに投資していくことになると思います。その時にはそれぞれ何%という考え方ではなく、それぞれの資金は将来、いつ、何のために使うものなのか?を考えてみましょう。
投資家それぞれの考えがあっていいと思いますが、ここではそれぞれの商品の投資対象、特性上、目安となる期間をまとめておきます。
株:短期売買 → いつでも使えるための資金、長期投資 → 3~10年後
債券など金利商品:3~5年後(その間の金利収入が目的)
投資信託:3-5年後
保険:10年以上先
積立:10~25年後
その上で、これからの相場で最も良い投資先を決めていきましょう。
増やすことばかり頭にあって、お金自体の目的について考えていませんでした。。確かにこうして分けて考えると、計画的な人生をおくれそうです。無理なリスクも取らず、流行りの商品などに振り回されることもなさそうですね。
その通りです。ただし問題なのはどれも必要なアイテムなのに、この全てのアイテムを提供してくれる金融機関がないことです。というよりも提供していたとしてもそれぞれ取り扱っている商品というだけで、それが最も良い投資先ではないということですね。そのため我々K2のようなアドバイザー(オンリーワンマネードクター)がいます。
投資比率よりも通貨比率の方が大事
最後に忘れないでもらいたいのが、通貨分散です。お金の基礎「日本円よりも外貨はリスクがない?」で解説してますが、日本円100%に偏っていることが最も大きな「為替リスク」です。日本の証券会社で投資していると、商品の中身は海外の資産で、外貨建てで運用しているにも関わらず、基準価額が円表記になってる時点で、最終的には全て円に戻さなければいけなくなってます。
仮に「ティー・ロウ・プライス 米国割安優良株式ファンド」に投資をしていたとして、ハイテク株をそろそろ利益確定したいと思っても、その時に円が高かろうと安かろうと、必ずドルを売って、円を買わなければいけないんです。なのでそうした投資をする際にも、必ず円建てではなく、ドル建てで(もしくはその他通貨で)投資できるような資産を持っておいてください。
外貨資産を持ってると思ってましたが、そうすると私の資産、全部円建てです・・・。
であればすぐに投資先を変えましょう。国内にドル建ての商品は少ないと思うので、オフショアファンドを使ってください。USD、EUR、GBP、CHF、AUDなどそれぞれの通貨建で投資先を選ぶことができます。
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まとめ
- 資産全体に占めるベストな投資比率なんて存在しない
- 投資比率は投資家それぞれで良い
- 失敗をしないための投資ルールに沿っていくと自ずと、その人の答えが見つかる
- お金の用途で投資、積立、保険などの商品が決まる
ただし投資家自身で答えに行き着くのは至難の業なので、必ず投資アドバイザーに相談するようにしよう。答えに行き着くのに時間がかかりすぎてしまったら、その間の機会損失、時間損失は取り戻せませんよ。
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著者プロフィール
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<経歴>
青山学院大学国際政治経済学部国際経営学科ファイナンスコース卒業
中国天津南開大学漢語語言学院留学
野村證券にて4年半勤務、2008年リーマン・ショックの前日に退社
プライベートバンクを経て、2009年K2 Investment設立
2014年ボストン留学、2018年Paris留学
現在、K2 Holdings会長
<趣味>
ダイビング、クルージング、自然
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