こんにちは、K2 College河合です。
本日は皆さん大好き元本確保型ファンドの基準価額(NAV)を決める3つの要素を解説したいと思います。理解しているつもりでなかなか理解しきれない元本確保型ファンド。満期時にも満期前にもリターンを取るために、この3つをよく理解して投資しましょう。
単純に投資対象であるヘッジファンドやS&P500が上がったら、そんまんま上がって儲かるというわけではないんですね。
そうですね、それも一つの要素ではありますが、あと2つあります。一緒に見ていきましょう。
- 要素1)投資対象株価
- 要素2)債券単価としての値動き
- 要素3)参加率(満期時に四半期平均に対して)
要素1)投資対象株価
現在(2023.11)、2種類の元本確保型ファンドがあります。
・ヘッジファンド型
・S&P500型
それぞれ投資対象先がヘッジファンドとS&P500となっており、その対象株価の値動きがそのまま元本確保型ファンドのNAVに影響します。ただし100%そのまま連動という訳ではなく、あくまで元本確保型ファンドは仕組債ですから、反映されてNAVが形成される、というニュアンスです。
以下、現在募集中のそれぞれの株価推移です。
<ヘッジファンド(A)>
<S&P500>
元本が保証された上で、SP500や運用成績の良いヘッジファンドへ投資できるのっていいですよね。
そうですね、満期までにも利益確定のタイミングがあると思うので、そのタイミングで売却を狙いましょう。これを繰り返すと、保証をどんどん上げていくことができ、ラチェット運用ができるようになります。
※元本確保型ファンドでラチェット運用しよう
要素2)債券単価としての値動き
次に元本確保型ファンドは金融商品としては債券(仕組債)です。債券(仕組債含む)は相対取引であり、売値(offer)と買値(bid)という二つの価格が存在します。売り手は高く売りたいし、買い手は安く買いたいという具合ですね。そのため、元本確保型ファンドの運用期間中には投資家は常に買い手の買値(bid)を見ながら運用することになります。つまり本当の投資対象株価よりも少し条件の悪い状態の値段を常に見ていないといけないんですね。ただし満期時にはbidもofferもなくなり、対象株価がそのまま債券価格に影響することになります。
また債券ということは、市中の政策金利(米ドル建であればFRB、ユーロ建であればECB)に影響を受けます。金利が上がる(利上げ)とこの仕組債の債券単価は下がり、金利が下がる(利下げ)と債券単価は上がる、という具合です。なので、最も良いのは市中の金利が高い局面で、元本確保型ファンドへ投資し、運用期間中に投資対象株価も高い時に売却するというシナリオです。もし市中の金利が低い時に投資をしていたら、満期までじっくりと持つ投資戦略でいきましょう(満期時には市中の金利の影響は受けません)。
ファンドとありますが、実際には債券投資をしているんですね。
はい、わかりやすく我々が「元本確保型ファンド」と呼んでいるだけで、実質は満期のある仕組債です。
要素3)参加率(満期時に四半期平均に対して)
最後に、満期まで保有すると、運用期間中の対象株価の四半期平均に対し、「参加率」を掛けた分のリターンをもらうことができます。仮に運用期間6年が経ち、運用開始時100だったNAVが満期までの四半期平均で160になり、参加率が150%だとしたら・・・
100 + 60 × 150% = 190%
ですから、6年で190%(+90%のリターン)となります。
この参加率を掛けてもらえるのは、満期まで保有した場合のみなので、気をつけましょう。
参加率大きいですね。元本を保証してもらった上で、参加率分リターンが増えるなんて最高ですね。
その通りです。ただ運用期間中、利益確定売りをすることも投資戦略の一つなので、どちらの方が得になるのか、都度我々投資アドバイザーに相談しながら決めていきましょう。
まとめ
- 元本確保型ファンドの価格は3つの要素で決まる
- 投資対象株価の通りになるわけではない
- 途中売却すべきか、満期まで持つべきかは投資アドバイザーに相談しながら決めよう
投資は始めることがとても大事ですが、始めた後、どのタイミングで売却するのか?がもっと大事です。今回のように3つの要素しかない場合もあるし、もっと多くの要素から投資判断しないといけない場合もあります。なので、投資アドバイザーと良好な関係を保ち、いつでも気軽に連絡でき、相談できるようにしておきましょうね。
現在、募集中の元本確保型ファンドの資料を希望の場合は、いつでもお気軽にこちらからご連絡ください。
著者プロフィール
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<経歴>
青山学院大学国際政治経済学部国際経営学科ファイナンスコース卒業
中国天津南開大学漢語語言学院留学
野村證券にて4年半勤務、2008年リーマン・ショックの前日に退社
プライベートバンクを経て、2009年K2 Investment設立
2014年ボストン留学、2018年Paris留学
現在、K2 Holdings会長
<趣味>
ダイビング、クルージング、自然
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